松田賢弥氏の激烈なノンフィクション本だ。ニューヨークタイムスのボブ・ウッドワードとは正反対なアプローチとも言える、非常に個人的感情がこめられた一冊である。松田氏の感情の吐露は、読み手の感情を押しをしてくれるかもしれないが、冷静に読みたい人にとっては、事実の積み上げによってのみ構築されることで作者の感情が出てきて欲しいものだと思っただろう。確かに青木幹雄の言動、行動、履歴には様々な問題があるように感じたし、多くは事実であろうとも思う。特に小渕前首相の交代経緯に青木幹雄が関わった方法は、松田氏の言うように証拠のないクーデターであるとも言える。話のタネにと読むのも悪くはない程度である。