あくまで対談本です。
そう割り切った上で、読むと良いでしょう。
読み物としては楽しい。
ひとつ興味深い点があって、それは、養老と内田の、「発言に対する責任感」というか、「間合い」というか、「ゲシュタルト領域」というか、そういうのの違いですね。
その点で、この本においては、内田の「現代っ子」っぽさが露見していて面白い。
どういうことかというと、内田の発言には、基本的にある意味で、「批判されそうな適当すぎることは言わない」という「ナイーブな態度」が見え隠れするのです。
それに対し、養老の発言には、その手のナイーブさがほとんど感じられない。
どちらが正しい態度だ、と言うつもりはありませんよ。
しかし、この養老のKYさから、考えさせられることはいくつかある。
それはたとえば、「これぐらい堂々と専門外のことにコミットしても大丈夫なんだ」ということだけではなく、「でも、こういう態度って、使いようによっては(使う人によっては)、知識やルールをぐちゃぐちゃにしてしまうだろうな」ということなどです。