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また、2500年前の教えが、今、正に心に響くのは、技術の進歩とは違って人間の本質は、変化はあっても進歩はないことを実感しました。 デジタル社会だからこそ、今まで以上に重要になる人との関わり合いの本質を勉強出来たような気がしています。 取っつきの悪さを解消するために36章の中で、自分の興味ある部分から読まれることをお勧めします。
また、章毎に書かれていることを自分の環境に当てはめて考えることで、更に味わいのある本になるように感じました。
時代を経て変わったのは生産力が上がったのと、人の使う道具が変わったことぐらいで、巨大な競争相手にたじろぐ姿や、変革の遅い組織に対する苛立ちなどは今も昔も同じである。
著者は、このような各局面に応じて、適切な故事を引き合いに出して、現代日本を批判する。
ただし、著者の持つ該博な知識がほとばしりすぎたようだ。古代中国の話になると、(誰でもそうだが)急に楽しくなるのか中国史の解説になってしまったところがある。
中国史の好きな人ならともかく、一般の20から30代の人々には読みづらいところがあるのではないか?
さて、現代の我々が悩み、古典に助けを求める場合、例えば巨大なライバルと向かい合う場合、協調策、対抗策いずれをとるべきか?! どちらの策を取ったとしても、それを正当化する中国故事はいくらでもある。
本当はどの策が正しいのか? ただ単に、局面ごとの解決を見いだすのではなく、全体的な解決、「最終の勝利」を得るにはどうすればよいのか?
中国の故事は諸々の事情から成る状況に対応する人間の最終的な判断のエッセンスである。 この判断に至るには様々な迷いや、いろいろな事情が、いろいろなストーリーがあったはずだ。 この迷いやストーリーを我と我が身に比較してみること、これを行って初めて中国故事の判断が自分のものとなる。我と我が身に比較してみることで少しは自分の姿が解るからだ。
結局は、我々とライバルをどれだけ正確に知っているかが問題となる。「彼を知り、我を知らば百戦百勝す」ということであろう。これが「最終の勝利」に結びつく。 問題は一体、どうすれば本当の自画像を描くことができるのか?だ。 これは本当に難しいことだ。古今の英雄も多くはこれに失敗してきた。
自画像を知らなければ、変革のストーリーも描けない。ライバルを知りライバルを変えることよりも自分を知り自分を変革することの方が話は早い。 ライバルという言葉を経済環境という言葉に置き換えても良い。経済環境は自分の努力ではどうにもならず勝手に変わって行く。
この経済環境にどのように対応していくのか?どのように自画像を描くのか?どのように自分を変えていくのか?これらが一連のストーリーとして中国故事をもとに堀下げられた著作がぜひ欲しい。 著者の次回作に期待したい。
家族のあり方、地域とのかかわり方、社会、ビジネスのルールが、様々な価値観に揺れ動き、コンパスを持たない大海の小舟のごとき状態である。 このような時に、現在と同様、かつて混乱し迷う人間を見つめ続けた中国の先人の経験と教えは、そのまま今の私の悩みに、答えと勇気を与えてくれるものであると期待していた。
ただ、残念ながら、中国古典の壁は厚く、興味と関心は途絶えがちであった。 そこで手にしてのが本書だ。 骨太のこの書は、一読して理解はもちろん出来ないが、多くの中国古典のエキスをかみ砕いて、その世界に導いてくれる。 今の自分のありようを考えるとき、時間をかけ心を照らし合わせるに最適な1冊である。
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