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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ロードノベル,
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レビュー対象商品: 逃亡くそたわけ (講談社文庫) (文庫)
男気溢れ、そして優しい物語を創作する彼女ならでは作品です。精神病院から抜け出した男女二人の1000キロに及ぶロードノベル。しかしこの旅は魅力的に輝いています。なぜならすごく楽しそう。幻聴や幻覚に惑わされても、なごやんとケンカしても、車中泊が続いても、彼らの旅は凄く楽しく写る。それは作中にある、「でも、してもよかよ」「いかんがあ」「なして?」「恋人じゃない人としたらいかんて。俺じゃなくても。誰とでもそうだからね」という会話に集約されているのです。この関係性こそこのロードノベルを成功に導いている要素であると思うのです。絲山さんの作品の男女の関係性は本作だけでなく、他作品にも見られます。その描き方が女性作家の優しさなのかもしれません。表現が直接的で男気溢れる主人公ですが、作者のこの優しさが、主人公の女性像を引き立てているのです。
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
過不足なく楽しめたが,
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レビュー対象商品: 逃亡くそたわけ (単行本)
設定のわりに、けっこう普通(?)なロードノベルという感じだった。なので☆三つ。少なくとも、予想だにしない展開に驚いてうろたえたり、逆に爆笑してしまったりということはなかった。ライオン先生が出てくるあたりに、多少のファンタジーはあるものの、それも想定の範囲内という感じ。 『海の仙人』も、新潟への旅がちょっとロードノベル風だったが、それに比べるとやや単調に感じられたのは、登場人物が、主人公と「なごやん」の二人にほぼ限られていたせいだろうか。結末も少し物足りなかった。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
物語のその後,
By cobo "コボ" (東京都杉並区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 逃亡くそたわけ (単行本)
九州を舞台にした精神病院からの逃亡とそれにともなう車による九州旅行の話しです。精神病院への入院の経緯、逃走の目的、同行者で逃亡を伴にする「東京」にしか価値を認めない名古屋出身者の通称「なごやん」の伴に逃亡する理由など、理屈としては曖昧さを感じたりもするのですが、そこにまた、曖昧だからこその現実味を味わえます。九州弁を喋る「私」と標準語を操る名古屋出身の「なごやん」との会話も、どうでも良い話しや、共通の「精神疾患」「うつ病」の話しなどが心地よい力の抜け方でよかったです。 物語というのは、必ず終わりがあり、作者によって終わらせられたり、綺麗に切られたりします。私はいつもその後が気になります、いったいこの人たちはこの後どうなったのであろうか?と。小学生の頃体育館でみんなで観た「小さな恋のメロディ」という映画で(話しの筋とかはっきり憶えていないのですが)主人公であるローティーンの男の子とローティーンのヒロインが両親や周囲の人たちから逃亡して線路の上をトロッコで逃げるシーンで終わるのです。映画として綺麗な終わりなのですが、私はその後が気になるのです。果たしてこの後この子たちはどうなるんだろう?と。逃げられるわけないんです。きっと連れ戻されるのです、映像として綺麗な終わりですけど。同じ様にこの物語の「私」と「なごやん」のその後が気になります。それぞれどんな生活になっていったのか。 そんな、その後の事を考えるのが好きで映画をみたり、本を読んだりします。だから、「良かったね」だけで終わってしまう映画や本は、私にとってはちょっと残念です。
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