内容紹介
日本統治下の朝鮮半島から樺太の炭坑への出稼ぎを余儀なくされた主人公は、やっと家族と暮らせるようになった樺太から「急速転換」で九州へ移送される。掘進夫としてわき目もふらず働くなか日本は敗戦。予想外の事態に直面した主人公は、ともに九州の炭坑で働いていた長男を朝鮮半島の故郷に帰し、戦後の混乱のなかを仲間と樺太へ向かう。「逆密航」を経てやっと家族と再会した主人公は、戦後のサハリンで世を去る。享年65。
内容(「BOOK」データベースより)
一九〇三年、慶尚北道の貧農の家庭に生まれた好潤は、やがて石南と結婚し三人の子どもをもうけるが、植民地下で土地を失った農民は糊口をしのげず、日本列島を縦断してはるばる南樺太の炭鉱まで単身で出稼ぎに―。東アジア近代史の荒波に翻弄されたひとりの男がたどった苦難の道のりと、戦後もサハリン残留を余儀なくされた家族の絆。