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一人称を「僕」としたことやセンチメンタルな文体からも象徴される公の若さ、そして誰もが言う強さ。この二つが重なって佐久間公という探偵は非常に魅力的です。そしてこの本こそがその佐久間公シリーズの最高作だと思います。是非ご一読を。
突如失踪した親友・沢崎の行方を捜す佐久間公。
前夜まで公と遊び歩いており、失踪当日も最愛の妹との約束があった沢崎に、失踪をする理由はない。公は調査を通じ、偶然にも学生時代に事故死した父親に関する真相を知ることとなり、またも国際的な謀略へと巻き込まれていく。
「雪蛍」から佐久間公シリーズを読み始めた私にとって、20代前半の彼の言動は若干青臭く感じてしまう。しかしながら、後の作者の作品に通じる「幹」が、20年以上前のデビュー作からしっかり確立されているのは、さすがと言うほかない。本作品を書いたとき、作者は佐久間と同年代であり、まさに佐久間公と共に作者が年を重ねているという感じである。
他の佐久間公シリーズは短編が「感傷の街角」「漂泊の街角」、長編が「標的走路」「追跡者の血統」「雪蛍」「心では重すぎる」
余談ではあるが、本作品中で出会った相手と、後に佐久間は結婚する。
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