夕張市の財政破綻の経緯とその後を丹念に追った本です。
当初は、市長の「箱もの」、市の「粉飾」、市議会の「チェック機能不全」を理由に国や道が「自己責任」と突き放したような態度であったのが、選挙のために態度を変えていく経過もよくわかりました。
夕張市の問題を黙認した国や道の不作為、返済の見込みが見えないのに自己破産できない自治体に融資した銀行には何のとがめもないという事実にも驚きを隠せません。
ただ夕張市だけの問題ではなく、私の住んでいる地域でも「第三セクター」での運営の破綻や利用者のほとんどいない箱ものも指摘されています。炭鉱の閉鎖といった特殊事情を抜きにしても、少子化と高齢化がともに全国一位(P.240)の夕張市の経験が今後の国政や地方自治のよい教科書となることを期待します。