初めて夜行列車に乗ったのは、JR化後間もない、中学1年生の頃だった。
大阪の友人と待ち合わせ、寝台特急「はやぶさ」号に乗り込んだ。ロビーカーで、次々と行き交うブルトレを見て、その愛称を当てっこした。
それだけ、数多くのブルトレが走っていた。
それから20年近くが経ち、夜行列車は、サンライズやカシオペアなどの新型特急を除き、廃止や統合による縮小が急速に進んでいる。かろうじて生きながらえているブルトレも、老朽化した車両の更新予定もなく、先行きは明るくない。ブルトレは、追憶の代名詞のように捉えられるようになってきた。
本書では、ブルトレが急速に活躍の場を狭めてゆく1990年代を中心とした乗車レポをまとめたものである。
夜行列車ならではの、なんとも言えない旅情が良く伝わってくる。走る列車にあわせたスピードで読み進めたい。また、資料的価値もある本だ。