ニート・フリーター、パラサイトシングル、ひきこもりに関して、心理と臨床の立場での現状の報告および分析を行った一冊。(個人的には臨床の先生方のパートが面白かった。)
最近注目されているテーマであるが、社会学者が書いた著作が多い。その点、本書の著者(複数)は臨床での現場の現実・経験を報告しており、「ふーん、なるほど」とうなずくことが多かった。我々はニート、パラサイトシングルの現実(何を考えているか、とか)については、ほとんど知らないことが、本書を読んでよく分かった。現場のカウンセラーは大変であろうと思った。
ひきこもりの章などを読むと、多くの社会学者が提唱している新しい就労システム等の導入では、問題の一部しか解決できないだろうと感じた。
本書で取り上げられている事例は現象全体の一部であろうと思われるが、ニート・フリーター問題を、社会の仕組みにその問題の原因と解決策を求める論とは別に、臨床的な課題解決が必要だということが、よく分かった。
最後に伊田氏のコラムも面白かった。