ここに登場するのは、私たちを普通に取り巻く、唯物主義に陥った人々そのものです。
内容は、1920年前後に治療として行なわれた “低い意識たち” のチャネリング記録なのですが、これは “死後” とか “霊” というよりも、むしろ “普段の我々・無知な我々そのもの” だと思わざるを得ず、何ともいたたまれない気持ちに包まれます。
まさに、私たちの周囲によくいる性格の人々? ばかりだからです。
そんな彼等を指導する、ウィックランド夫妻の献身的でエネルギッシュな態度には、キレずに辛抱強く導こう‥とする強い意志を感じます。
ただ、“死後の生命“ とか “霊” などというと、マスコミはマニアックな好奇心やあからさまな拒絶反応を煽るだけですし、それでなくとも日本人には好奇心だけの “とんでも性” を感じさせるため、真実を知ろうという純粋な意欲には結びつかないことを、とても残念に思います。
二言目に「科学的根拠を!」と言う人は、色も形もない “意識” の実体について、その科学の方こそが、まだまだ証明出来るレベルにはないんだということを受け入れた方が、余程「科学的である」と言えるでしょう。
19〜20世紀の欧米におけるスピリチュアルブームの背景には、伝統的カトリック教会の金と権力への執着が、多くの市民を迷える低い意識に留めていたという状況が強くあったようです。
21世紀に生きる私たちにとっても重要なメッセージであり、何もその全てとは言いませんが、得るところは大きいと思います。
750頁ありますが、会話や余白が多いため、ざっくりスラスラと数日で読めますよ。