タイトルにある「晩夏」には、「挽歌」の意味もあるのだろう。
実在するかはともかく、麻雀マンガではすっかりおなじみとなった
巨額の金が賭かったヤクザ同士の麻雀で打ち手をつとめる「代打ち」たちの
終焉を描いた作品である。
(バブル崩壊が原因とされているので、代打ちたちの盛夏も「むこうぶちの時代」
までだったってことね)
20年以上も前に同じコンビが描いた『勝負師の条件』の続編でもあり、桂木、剣城
といったメインキャラたちが再登場する。
同時に、この作品はかつての麻雀マンガへの挽歌でもある。
闘牌を主体とし、捨て牌から1牌たがわず相手の牌姿を読み(三色がらみが多い)、
当たり牌をおさえて打ち回すことに美学を求めるタイプの麻雀マンガだ。
以前はよくあったこのタイプのマンガは減り、たまに雑誌に掲載されても単行本も
出ない一方で、最近は、登場人物のキャラを立て、キャラの反映として闘牌を描く
作品が流行っているように思う。
『ムダヅモ』、『咲』……、いや、どっちも好きですよ?
けど考えてみれば、元々麻雀にかぎらず、競技そのものを中心に描くマンガは
一般受けしにくいもので、ヒットした麻雀マンガは『哭きの竜』や『むこうぶち』を
はじめとしてキャラが立っていたから、少ない購買層がさらに縮小したせいで
単行本が出なくなっただけかなー、とも思う。
ただ、こういうマニアックな麻雀マンガの単行本が出ることはもうないのかな、
と思うと少し寂しい。
最後に、掲示板か何かで評されているのを見たが、この作品の剣城さんは確かに
ホモっぽい(笑)。以前より面長になったせいであろうか……。