ノンフィクションライター・田崎健太と
絵描き・下田昌克が
不便で素敵な場所へ旅立った-。
キューバ、リオ・デ・ジャネイロ、小笠原諸島、ツバル、カトマンズ、サハリン、南大東島、ダラムサラ……
辺境に暮らす人びとの声に耳をかたむけ、
出会った人々のポートレートを描く。
そこで暮らしている人たちは、
いま、何を考え、生きているのだろう。
行ってみなきゃわからない!
臨場感あふれる文章、絵、写真でづるる、異色の紀行本。
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地球は小さくなっている、と思う。
もう何十年も前からぼくたちは地球の裏側まで一日で行けるようになった。
飛行機でひと眠りするとそこはニューヨーク、ロンドン、パリ……ちょっと遠い郊外に出かける感覚だ。
そして目にするのは、高層ビル、多国籍企業の看板、足早に通り過ぎる人びと。
情報技術、 グローバル経済の発達は世界の風景を同じ色に塗りつぶしている。
もちろんこれは時代の流れであり、ぼくたちはその恩恵を被ってきた。
ただ、ちょっと寂しい気がするだけだ。
そんな流れの中、取り残されている土地がある。
例えば
大国アメリカの影に輝くカリブ海の真珠。
二四時間以上、船に揺られなければ辿り着かない東京都。
日本にもっとも近い欧州に埋もれつつある朝鮮人の歴史。
新興国インドで繁栄から置き去りにされた異民族の村 。
東京からおおよそ丸一日以上かかるような交通の便の悪い場所には、
消えかけている、何かが残っているように思う。
さあ、出かけよう。少々不便で、素敵な場所へ。
ぼくはそれを辺境と呼ぶつもりだ。
まえがきより
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