昨今が”就農ブーム”とは知らず、個人的に、これからは価値感を変えざるを得なくなり、「農業」がやり様によっては輝いてくるのではないかと感じたので、当サイトや書店のコーナーであれこれと関連書籍を探していたが、今まで出合った10冊位の中で一番小さく、地味な本書が最も有意義故に、就農関連の書籍としてまず読んだ方が良いと皆さんに薦められると思った。
まず「まえがき」に惚れてしまった。”農業とは職業ではなく生活である”。本書で紹介している「脱サラ農民」5組の”成功とは「本人が農業に就いてよかったと思っている」ことだ”。”彼らが「高度経済成長型」の価値感から完全に脱却しているからに他ならない”・・等々。
本題の、いろいろな経歴を持った人々の就農に際してのドラマを克明にルポタージュしている中に農業を形づくる沢山の要素、肝が散りばめられてあり、それが今から農業を志す人たちと同じ、つまり素人目線で捉えてあるため、読み進んでいくうちに貴重な実用書としての体を成して、実に読み応えがあった。この分野の書籍としては多少趣は違うが「強い農業をつくる」(青山浩子著)と同様とても価値ある一冊だと思った。
最終章には著者の謳う「実践的就農マニュアル」5つがあり、とても参考にしたい。