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芹沢が殺されるのはなぜか?近藤たちと芹沢の決定的な違いは何か?が男たち側のメインテーマだとしたら、女達は彼らをどう捉えていたのか?登場人物がすべて異なる芹沢観を持ち、男も女も自分の気持ちに気づかなかったり、気づかぬ振りをしたりして、命を張って生きている。
ここまで人々の心情を中心に描ききった新撰組物は珍しいと思う。また、島原の慣習、京都人と江戸人の違いといった隠れたテーマも興味深い。
読み終わったあと、女達の選んだ道を思い返しては
涙をぽろぽろ流してしまいました。
女性の方にぜひ読んでほしい本です。
「壬生」は新撰組の勢いが良かったときから、大きく変わった時代に取り残されて彼らが朝敵とされ、転がるように壊滅していく様子を描いているため、かなり哀調を帯びたものに仕上がっている。これに対して「輪違屋」は、はじめは食い詰め浪人や農家の次男三男の寄せ集めだった若者たちが、次第に新撰組としての形を整えていく過程を描いたものである。だから前向きな気概が感じられるし、また些細なことで同士をも粛清する人斬り集団となっていく恐怖の味わいもある。
「壬生」でも同様だったが、登場人物の言葉には驚かされる。花魁が話す隔離された特殊な郭言葉、貧乏な侍よりもよほど裕福な商人の京言葉、江戸から京都にやってきた莫連の姐さんの威勢のいい江戸弁。人々が生き生きと、本当に目の前で話しているような気にさせられる。
この作家は本当にうまい。特に長編では、これでもかこれでもかと登場人物の心情を畳み掛けてくる。「泣かせの浅田」と言われるが、さもありなん。
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