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36 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
心理描写が細やかで、文体もしっかりしています,
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レビュー対象商品: 輪るピングドラム 上 (単行本)
小説上巻のすべてに該たる9話まで視聴済みでの感想です。今のところ、文章と映像という媒体の違いによる演出効果の差はあれど、概ね主軸となるストーリーの流れは同様です。(小説とアニメでは結末を変えるという噂も聞いたので、中・下巻がどうなるかは分からない。) 元来あまりアニメのノベライズ作品(小説の方が原作の場合は別にして)を買うほどの入れ込みは無く、この本も購入予定ではなかったのですが、ひょっとしたらアニメ以上かというぐらい既読者の評判がすこぶる良かったので、思わず興味を引かれて買いました。 なるほど、確かに良い出来です。アニメファン用の関連品としてではなく純然たる読み物としても、十分に楽しめる作りです。アニメ作品のノベライズというと、軽薄で読みづらい独特のラノベ文体なのではないか、との先入観で敬遠している人もいるかも知れませんが、普通に一般小説と同様でしっかり読ませる文章の筆者さんです。コミカルな描写が多いアニメ版に比べて、小説版はよりシリアスな切り口で、全体的にしっとりと少女的な耽美さや翳りが漂っている雰囲気でしょうか。 アニメの方は、奇抜な演出が反りに合わなかったり、1クール物が多い近年の中での2クール物ということもあり展開が冗長に感じてイライラしている人もいたりして、賛否両論のようですが、そういう「自分には受け付けない」という側の人でも、逆に小説版の一気読みなら印象が変わるかもしれません。 小説版上巻は、基本的に晶馬が一人称の語り部役です。 各登場人物の心情や行動背景について、映像だけでは表現しにくい部分も地の文での言及が詳しく、感情移入しやすい構造になっています。目立った活動のある兄達に比べて動きの少ない陽毬の気持ちや、行動に謎の多い冠葉の内心、苹果と晶馬が徐々に親しくなっていく過程など、丁寧で細やかです。 人物達の会話の後ろで無関係に繰り広げられている、動画的に面白いペンギン達の自由奔放な悪戯は、ストーリー進行に必要なとき以外はあまり出てきません。度肝を抜かれた人の多い「生存戦略」のシーンも、アニメのトレースではなく、陽毬の趣味を反映してか女の子らしい小物を散りばめ、文章は文章として突発的な異空間の出現を感じさせる演出をしています。9話の図書館は、アニメの方は意外と無機的でメカニックな要素もありましたが、小説の方がレトロな書庫の匂いと超重力的な不思議空間のオーソドックスな幻想仕立てになっていて、個人的にはこちらのほうが好きです。
46 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ファビュラスマックス!,
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レビュー対象商品: 輪るピングドラム 上 (単行本)
幾原監督の新作オリジナルアニメ、「輪るピングドラム」の小説版。まだ一話分しか比較できませんが、小説の方は晶馬の視点で進められ、セリフや展開もだいたいアニメどうりです。 読めばいろいろと解るかな〜と想いましたが、逆に新たな謎が増えました(笑) ピングドラムとは?冠葉の周囲に現れる謎の人物はなにもの?そして衝撃の終わり方…… アニメでは描かれていない場面もあったので、一話を見て輪るピングドラムの世界に引きこまれた、 キャラクターの心情を細かく知りたい(特に晶馬)、とにかく続きが気になる!という方におすすめです。
23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アニメと小説の両方に接することで初めて全体を理解できる作品なのでは?,
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レビュー対象商品: 輪るピングドラム 上 (単行本)
アニメが5話まで放送終了した現時点では、アニメとの相違も幾つか目立ってきます。特に4話は、アニメがデート先の公園でのドタバタが描かれるのに対し、小説では兄達が出かけた後で一人家に残された陽毬の回想や思いがメインとなり、スカンクなどは登場しません。個人的には4話は小説のほうが好きですね。5話でもカレー肉ジャガはひっくり返されないなど、細かい点の違いはあります。ただし、1話からの全体の基本的なストーリの流れは同じです。そして登場人物の内面の表現、描写はアニメより小説の方がより深いと感じます。改めて小説という表現手段の奥深さを再認識しました。これは、アニメと小説の両方に接することで初めて全体を理解できる作品なのではないでしょうか。 6話で明かされる苹果の心の闇、そして7話、8話と深まってゆく苹果の孤独と絶望、狂気を今後アニメがどう表現するのか興味深いです。 その果てに訪れる8話の凄絶な幕切れ、9話の幻想世界など、読み応えは十分にあると思います。 続きが気になって仕方ないのですが、中巻が10月発売であることを考えると10話以降の数話はアニメが先行することになるかもしれません。小説で先に読みたい私としては少々残念なことです。
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