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前作『女ざかり』から10年ぶりの刊行となる丸谷才一の『輝く日の宮』は、『源氏物語』の1巻として実在したかもしれない「輝く日の宮」成立の謎をめぐって展開する文学史小説である。 物語の主人公は、江戸後期から明治までの19世紀日本文学を研究する杉安佐子。安佐子は元禄文学学会で、芭蕉の出立の理由を御霊信仰と結びつける新解釈を専門外の立場から示し、学会の重鎮の反発を買う。さらには『源氏物語』には、光源氏が藤壺と最初に関係する情景をつづった幻の1巻「輝く日の宮」が存在したが、紫式部の雇用主であり批評家でもあった藤原道長の命によって削除... 続きを読む |
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