下巻は佑宇:バンガと巌:雷の対決、そしてその結末として巌の死が描かれる。佑宇は親友をその手に掛けたことで悲しみ苦悩するが、戦いは続く。敵である「はぐれ」の面々にも様々な因果やしがらみがあることも明かされていく。
上巻のレビューでも書いたが、「バンガ」のシークエンスには変身ヒーロー物の要素が垣間見える。この下巻では「バンガ」がその刀で必殺の斬撃を繰り出すとき、鎧が変形するギミックが描かれるなど、ヒーロー物の要素が強調されている。
最後の決戦には「はぐれ」の頭、インがバンガと同様の陽未の鎧・刀を身に付け立ちふさがる。佑宇とインが現世においても深い因縁を持つ者同士であることが戦いのなか明かされ、敵の首領の行動の動機が判明することでクライマックスとなる。
終幕にてついに心を触れ合わせる主人公:十文字佑宇とヒロイン:綾乃かおるは今後結ばれて、悲しみを乗り越えていくであろうと想像させる。
私は当作のこの爽やかな感動をもたらす読後感が気に入っている。