本書は,「転がり軸受の選び方・使い方」(1976年12月発行),「改訂版 転がり軸受の選び方・使い方」(1982年7月発行),「新版 転がり軸受の選び方・使い方」(1990年7月発行)の1997年までに改正されたJISに対応した改編であり,総論,定格荷重と寿命,軸とハウジング,特性と潤滑,取扱いと損傷,形式別の軸受,用途別の軸受の章からなっている。
総論では,JISとISOの関連や米国,ドイツなどの規格にも簡単にふれ,さらにJES規格から始まったJIS規格への変遷,ISA規格からのISO規格への変遷,JIS規格を補足する団体規格としての日本ベアリング工業会規格(BAS)も簡単に記述され,転がり軸受の規格の全体像を見下ろすことができるように工夫されている。また,転がり軸受の構造,種類,主要寸法,呼び番号,精度とすきまについて概括され,それら個別の項目が後の章のどこに書かれているかも示されている。さらに,本書の全般にわたり,転がり軸受に対するJISの用語と対応するISOの英語の用語も並記されている。
転がり軸受の入門書としては重く感じるが,じっくりと学べば,転がり軸受の全体像を把握しながら,個別の軸受までについても知識を習得できるすぐれた参考書といえよう。 (工業技術院・機械技術研究所次長 筒井 康賢)
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