日本人医師による、日本人医師のための、日本から出された、まともな身体所見の本。
その執筆者の多くが、元沖縄県立中部病院の面々であるが、若手医師2名の努力の跡もなかなか読み応えがある。
完全な身体所見などとることなど不可能かもしれないが、
後期研修医以降のスタッフ医師は、すべからく一読しておくべきであろう。
さらに言うと、身体所見の持つ臨床的意義を理解するためにも、
初期研修医には”フィジカルのテキスト”として、一人一冊、毎日の勉強会でも利用するに十分な内容と思われる。
入門書、としてはレベルが高い。
しかし、実践書としては十分に利用価値がある。
実臨床での身体所見で、少しでも疑問を持ったら、このテキストに返り、
自分の診た所見がいったいどのような意味合いを持つのか、確認することを継続するだけで、
ARTと言われる臨床技能の一部が自然と身に付くであろう。