患者たちの語りから垣間見える、無力でストレスに満ちた子供時代。周囲に自分を合わせ、生き延びるために無意識にとった戦略が病気の元となるとは……。
強皮症、慢性関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、バセドウ病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症等の自己免疫疾患をはじめ、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー病、がん、アトピー性皮膚炎などの病気と、当人の生き方、心の在り方との関係を“精神神経免疫学”の観点から解き明かす。
本書の事例の多くは著者自身が患者に直接インタビューしたもので、彼らが語るその生い立ちは、不条理ともいえる人生の悲劇を垣間見せてくれ、感動的ですらある。
家庭・社会環境がもたらす心理的ストレスは病気の大きな要因の一つだが、本書は家庭や職場といった外的条件に潜む問題もさることながら、そうした環境の中で自分のありのままの感情を表現することが抑圧されるとどうなるか、という点に重点を置いている。著者によれば、あまりにも協調的な「いい人」や頑張り屋さんほど、自己免疫疾患にかかりやすいという。日本人にはぐさりとくる指摘だろう。
患者へのインタビューの他、レーガン元大統領、フォード元大統領夫人、スティーヴン・ホーキング、ルー・ゲーリック(野球選手)、ジャクリーヌ・デュ・プレ(天才チェリスト)など、深刻な病を抱えた有名人のエピソードも多数掲載されており、読み物としても読者を飽きさせない。
しっかりした医学的知見と心理学的的洞察に基づいた説得力のある一書。
登録情報
|
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|