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『インストール』で文藝賞を受賞した綿矢りさの受賞後第1作となる『蹴りたい背中』は、前作同様、思春期の女の子が日常の中で感受する「世界」への違和感を、主人公の内面に沿った一人称の視点で描き出した高校生小説である。
長谷川初実(ハツ)は、陸上部に所属する高校1年生。気の合う者同士でグループを作りお互いに馴染もうとするクラスメートたちに、初実は溶け込むことができないでいた。そんな彼女が、同じくクラスの余り者である、にな川と出会う。彼は、自分が読んでいるファッション雑誌のモデルに、初実が会ったことがあるという話に強い関心を寄せる。にな川の自宅で、初実は中学校時代に奇妙な出会いをした女性がオリチャンという人気モデルであることを知る。にな川はオリチャンにまつわる情報を収集する熱狂的なオリチャンファンであった。
物語の冒頭部分を読んだだけで、読者は期待を裏切らない作品であることを予感するだろう。特に最初の7行がすばらしい。ぜひ声に出して読んでいただきたい。この作家に生来的に備わったシーン接続の巧みさや、魅力的な登場人物の設定に注目させられる作品でもある。高校1年生の女の子の、連帯とも友情とも好意ともつかない感情を、気になる男子の「もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい」思いへと集約させていく感情と行動の描写も見事だ。現在19歳の作者でなければ書くことができない独自の世界が表現されている。 (榎本正樹)
商品の説明
第130回(平成15年度下半期) 芥川賞受賞
出版社/著者からの内容紹介
高校に入ったばかりの蜷川とハツはクラスの余り者同士。やがてハツは、あるアイドルに夢中の蜷川の存在が気になってゆく…いびつな友情? それとも臆病な恋!? 不器用さゆえに孤独な二人の関係を描く、待望の文藝賞受賞第一作。第130回芥川賞受賞。
内容(「BOOK」データベースより)
愛しいよりも、いじめたいよりももっと乱暴な、この気持ち。高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。臆病ゆえに孤独な二人の関係のゆくえは…。
内容(「MARC」データベースより)
高校に入ったばかりの「にな川」と「ハツ」はクラスの余り者同士。やがてハツはあるアイドルに夢中のにな川の存在が気になってゆく。いびつな友情? 臆病な恋? 不器用さゆえに孤独な二人の関係を描く文芸賞受賞第一作。
著者について
綿矢 りさ (ワタヤ リサ)
1984年、京都市に生まれる。現在、大学2年生。2001年『インストール』で、最年少17歳で第38回文藝賞を受賞する。『インストール』は、子供から大人まで多くの支持を集めベストセラーとなる。
1984年、京都市に生まれる。現在、大学2年生。2001年『インストール』で、最年少17歳で第38回文藝賞を受賞する。『インストール』は、子供から大人まで多くの支持を集めベストセラーとなる。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
綿矢 りさ
1984年、京都市に生まれる。現在、大学在学中。2001年、『インストール』により史上最年少一七歳で、第三八回文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1984年、京都市に生まれる。現在、大学在学中。2001年、『インストール』により史上最年少一七歳で、第三八回文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)