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跋扈する怨霊―祟りと鎮魂の日本史 (歴史文化ライブラリー)
 
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跋扈する怨霊―祟りと鎮魂の日本史 (歴史文化ライブラリー) [単行本]

山田 雄司
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

長屋王、菅原道真、崇徳院…。非業の死を遂げ、祟りや災いを起こした怨霊は、為政者により丁寧に祀られた。虚実とりまぜて論じられがちな怨霊の創出と鎮魂の実態を実際の史料に基づいて辿り、怨霊を時代の中に位置づける。

レビュー

担当編集者より
政敵だった藤原四兄弟が相次いで疫病に斃れたことから、怨霊が意識される嚆矢となった長屋王。実兄・桓武天皇を怖気立たせ、ついには平安京遷都を決意させるに至らしめた早良親王。雷神として天変地異の原因と怖れられながら、のちに崇敬の対象へと華麗な転身を遂げた菅原道真。『太平記』や『雨月物語』に描かれ、近代にまでその怨恨を及ぼした日本最大の怨霊、崇徳院。政争に敗れ、あるいは無実の罪を着せられ非業の死を遂げた人物は、災異や疫病をもたらす怨霊として人びとに怖れられました。それらは物語や説話を通してうかがい知ることができますが、少なからず誇張して描かれ、虚実の程は明らかではありません。本書は、怨霊の祟りに怯え、その鎮魂に躍起になる為政者たちの生々しい姿を浮かび上がらせます。そしてまた、時を経るなかで霊魂観が移りゆくさまを描き出しています。目には見えないもうひとつの世界へ。さあ、怨霊たちが手招きしています。(恠)

登録情報

  • 単行本: 199ページ
  • 出版社: 吉川弘文館 (2007/7/21)
  • ISBN-10: 4642056378
  • ISBN-13: 978-4642056373
  • 発売日: 2007/7/21
  • 商品の寸法: 18.8 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By napnit
形式:単行本
 オカルトじみたそのタイトルに反して、とても真っ当な本。

 古くは梅原猛『隠された十字架』から井沢元彦『逆説の日本史』シリーズまで、「怨霊」を切り口として新たな日本史像を提示する本はいろいろとあった。

 だが、それらはあくまで歴史読み物的な扱いであり、日本史研究の本流では「怨霊」はキワモノ扱いされてきたといってよい(菅原道真=天神信仰についての研究が数少ない例外)。井沢氏が繰り返し批判する「日本史研究者の宗教的側面の軽視」は決して言いがかりとはいえない。本書の著者は、「怨霊」を正面から研究する数少ない日本史研究者のひとりなのだろう。

 食い足りない面もある。霊魂観の変遷を描く、というメインテーマはあるにしても、怨霊の創出と鎮魂の羅列に過ぎないという批判はありえよう。よって井沢氏らの奔放な想像力が生み出す大胆な仮説とも縁遠い。だが、本書のような実証的な研究もまた貴重であろう。

 怨霊信仰をテーマとし、オカルトに堕することなく論じてみせた一般向けの本は、実は今まであまりなかったのではないか。

 点はやや甘いが、怨霊研究のパイオニアとしての評価をこめて。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
跋扈する怨霊 2007/9/23
形式:単行本
オカルト好きな方にはお勧めしない。
なぜなら、
怪異や驚異はどの社会にいつの時代にも存在し、
本著は、それらを歴史的視点で捉え、
日本の精神世界を読み解く一助としているからである。

著者曰く、祟りや鎮魂は歴史の本流ではないが、
時代々々には雰囲気があり、祟りと鎮魂がそれら雰囲気を醸造したとすれば
歴史の本流となろうが、
残念ながら現在の史学研究はそこまで言及していない。

よってオカルトを期待した人は専門的に感じる一方、
歴史として読めば、流れを概説したものではないので、
これまた、とまどう一冊である。

歴史学を希望し、
宗教を研究対象としようとする人の入門書としては
実証的なので◎。
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