本書の単行本版(『幼稚園バス運転手は幼女を殺したか』)を、刊行後1か月ぐらいの2001年2月に読んだ。東京の書店の店頭に並んでいたのを、題名に興味を持って購入したのだ。足利事件については、ほとんど知らなかった。私は自分の慧眼を自慢したいのではない。私のようなものでさえ、2001年2月には足利事件に疑問を持つことが可能だったということを言いたいのだ。
それから7年後、テレビを中心として多くのマスコミがこの事件の疑問点を取り上げ始める。しかし、その間の7年間、彼らは何をしていたのだろうか。日頃、正義を振りかざす大マスコミも、その大マスコミを叩くことによって正論を述べているのは自分たちだというマスコミ・マスメディアも、何をしていたのだろうか。
本書でも触れられた当時のDNA鑑定は、足利事件以外にも証拠として採用されている。その中に、冤罪を疑われている事例もある(死刑が執行されている事件さえある)。マスコミ・マスメディアの人たちは、本書を読んで、その真実を追求する姿勢を見習って、疑わしき事件を調査し、報道して欲しいものだ。
追記
上記の死刑が執行されている事件とは、「飯塚女児殺害事件」である。被告は終始無実を訴え続けたにもかかわらず、「足利事件」の再審開始前後に繰り上げで死刑を執行されている。この事件に関しても、ほとんどのメディアは口を閉ざしたままだ。
この事件に関しては、『
絞首刑 (現代プレミアブック)』が、現時点では最も詳しい。