とにかく読みやすいし面白い。新幹線で東京駅で読み始めたら、面白くて本書を手放せず、大阪に着く前に読み終わってしまった。
個人的には、死に対する態度を仏教、キリスト教、ハイデッガーとたどって、特にハイデッガー的な「危険思想」へのアンチとしてブランショ(!)が出てくる章は面白かった(面白そうでしょ?)。
もう一つ個人的に別の意味で面白かったのが、「暴力の現在」の対談。
他のレビュアーの方が「私の頭が悪いのか、三人の対談が分からなかった」と書いていらっしゃったが、私もさっぱり分からなかった。
というか、あの章は二重の意味で衝撃。まず佐々木さん以外の方にとっては、きっと同時代だったがゆえに(?評者は70年代生まれなのでよく知らない。誤解かもしれないが)重要なのであろうあの時代について、いまだに熱心に論じられる、そのナルシシズムに。それとあのような「俺はこんなことも知っているぞ競争(知識的なことから部外者にとってはどうでもいい人間関係まで、何の定義づけや説明もなく言葉だけが飛び交う)」を飽きず倦まずに続けられる他者への無配慮に。
あれを掲載した佐々木さんに、ちょっとした「悪意」を感じる。
読んで損なし!