ずっと、読みたくて探していたんだけど、文庫化されたので、すぐに読み始めたが、分厚い小説にも関わらず、あっという間に読み終えてしまった。
『すべての美しい馬』同様、アメリカの荒野を描く小説。
最初の章の主人公の少年と牝狼との関わりは、今まで読んだどの小説の動物が出てくるシーンよりも美しい。
さらに、主人公が、メキシコとの国境を超えるたびに出会う人々との会話はマッカーシーらしい世界観、宇宙観が色濃く出ていて、とても読みごたえがある。
乾いた筆致で描くメキシコの荒野で主人公が経験する様々な出来事は、ある種の宗教的な受難の様相を呈し、作者がそこに込めた思いを強く感じる。
平原三部作と言われる残りの一作、『平原の町』も読みたいんだけど、なかなか入手できない。これも文庫化されないかなぁ。