他の超訳「○○の言葉」シリーズと違い、訳者の解説が少ないのが良いです(選別した時点でフィルターはかかっているわけですが)
いい本だと思います。解説に書かれたゲーテの簡単な略歴を思い浮かべながら読むとなお味わい深いです。
印象に残った言葉を少しご紹介(少し端折っている部分あり)
「人は役立つ人間しか評価しない。だからその評価を喜ぶのは自分を道具とみなすこと」
「良い女とつきあう男は良い男の振りをしたくなる。そしてしらずしらずのうちに本物の品性が磨かれていく」
「いわゆる「名言」とは当時使われた意味がわからないため、自分勝手な意味を盛り込んで使っているだけ」(本書は?)
「人は自分と自分より高いレベルの人と暮らすと劣等感を感じ、低いレベルの人と暮らすと物足りなくなり、同じレベルの人と暮らすと自己嫌悪に陥る」
「善人のした行動が正しい行動とみなされる」
「不正な金で平然と満たされさらに手に入れようとうごめく存在、宗教」
「相手の心を開くには「自分のほうが下の立場だ」と心得ること」
「占いを馬鹿にしてはいけない。占いはこの世の「眼に見えない真実」を推し量る技術」(「易経」を読むと、なぜ孔子が三回もばらすほど読み込んだか
よくわかります。占いは馬鹿にしてはいけません)
「人のするべきことはただひとつ、他人の幸せを祈ること」(そのとおりだと思います)
「誰からも反論されない意見は中身がない」(他にも新しい意見には必ず反対者がいることがいくつか挙げられています)
「考えることをせず、ただ祈るだけで救われるのが宗教なら、それはむしろ文学だ」(真宗は宗教ではなく文学ですね)