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超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』 (講談社現代新書)
 
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超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』 (講談社現代新書) [新書]

竹田 青嗣 , 西 研
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』 (講談社現代新書) + 超解読! はじめてのカント『純粋理性批判』 (講談社現代新書)
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商品の説明

内容説明

予備知識なしに、重要哲学書がわかる「超解読」シリーズ第1弾!
「小説みたいにおもしろい」。メルロ=ポンティがこう語ったという、『精神現象学』。自然、自己、他者、共同体、神などに関するさまざまな人類の経験を経ながら、主人公である「意識」はいかに成長していくのか。近代社会に生きる人間の「欲望」の本質は何か。ヨーロッパ哲学史上、最も重要にして最も難解なヘーゲルの主著を、おなじみのコンビがわかりやすく読み砕く。


【著者紹介】
竹田青嗣(たけだ せいじ)
1947年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。明治学院大学国際学部教授を経て、現在、早稲田大学国際教養学部教授。哲学者、文芸評論家。著書に、『現象学入門』(NHKブックス)、『人間の未来』(ちくま新書)、『ハイデガー入門』『完全解読ヘーゲル『精神現象学』』(共著)『完全解読カント『純粋理性批判』』(いずれも講談社選書メチエ)などがある。

西 研(にし けん)
1957年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。和光大学現代人間学部教授を経て、現在、東京医科大学教授。哲学者。著書に、『実存からの冒険』『哲学的思考』(ともにちくま学芸文庫)、『ヘーゲル・大人のなりかた』(NHKブックス)、『哲学のモノサシ』(NHK出版)、『完全解読ヘーゲル『精神現象学』』(共著、講談社選書メチエ)などがある。


【目次】
まえがき――自由のゆくえ
緒論
第一章 意識
第二章 自己意識
第三章 理性
第四章 精神
第五章 宗教
第六章 絶対知
おわりに

内容(「BOOK」データベースより)

難解な書物がここまでわかった!「知の巨人」がとらえた近代のありよう。

登録情報

  • 新書: 296ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/5/19)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062880504
  • ISBN-13: 978-4062880503
  • 発売日: 2010/5/19
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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22 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
竹田氏・西氏の前著「完全解読 ヘーゲル『精神現象学』」は、(他の入門書よりはよほど分かり易いのだろうが)まだまだ読みにくさのある本だった。
それを両氏も自覚していたのか、さらに読みやすい本書の登場となった。

今度はさすがに読みやすい。この本でまだ分かりにくいとすれば、それはもう原著者ヘーゲルのせいだろう(さすがに言い過ぎか?)。ただ、後半部(良心のあたり)が若干駆け足ぎみだったろうか。

ヘーゲルは、人間(意識)が様々な紆余曲折を経て次第に真実(精神)へと近づき、ついには到達するという「進歩的」な歴史観の持ち主だった。
それは、別の言い方をすれば「様々なものに縛られていた人間がだんだん自由になり、最後は絶対の自由を獲得する過程」である。
このような進歩は、「それまで正しいと思っていたこと」(知)が「実際そうであること」(真)によって絶えず更新される、という運動の連続によって漸近的に達成される。

この「だんだん良くなる」というのが、ヘーゲル思想の懐の深さである。
当時、「有限で不完全な存在である人間が本当に真実を知り得るのか」という認識論の問題が、哲学における大きな難問だった。
確かに、頼りない人間の理性ががいきなり真実をわしづかみにするというのはちょっと考えにくい。
だから、「絶対に無理」という不可知論や、「(現象界という)限定付きの真理なら可能」というカントの見解に落ち着くことになってしまう。
だが、「いきなり」は無理でも「だんだん」ならどうか。
時々壁にぶつかったり、ちょっと後戻りすることはあっても、長い目でみれば人間は少しずつ真実に近づいているのではないか。
あたかも街道を旅する人間が宿場を一つ一つ通り過ぎていくように、人間は真実への階段を上っていくのである。

もしそうだとすれば、哲学はそのようなプロセスの全貌を描き出す作業だということになる。
つまり、哲学はある種の「世界史」のように記述されるのである。

とはいうものの、ヘーゲルはヨーロッパという一つの「地方」が辿った歴史が、そのまま「精神が現象する」普遍的プロセスに他ならないと考えていたらしい(ただしそれは、オリエント→ぺルシャ→ギリシャ→ローマといういわば「東から西へ」の歴史でもある)。だから『精神現象学』で描かれる進歩の各「局面」は、たいていヨーロッパ史のある出来事が想定されている。

それゆえ、ヘーゲルが描いた普遍的な(はずの)運動=進歩のプロセスが、どうも後知恵でつじつまを合わせたもののように感じられてしまう。ヨーロッパ史というローカルな物語を、あたかも必然的なものとして語っているようなところがあって、その辺りがイマイチ理解しがたい。

思えば、ヘーゲルの思想は一方で「社会の進歩」というマルクス的歴史観を生み出し、もう一方では「歴史の終わり」というポストモダン的頽廃を生んだ。いってみれば、近代をつくったのも終わらせた(と錯覚させた?)のも、共にヘーゲルなのだ。その思想がこれだけ手軽に読めるようになったのは嬉しい限りである(流れ的に、次は『純粋理性批判』の番だろうか)。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 ヘーゲルをまったく知らない人が読んだ感想。

 「小説みたいにおもしろい」「あ、こんなやついるぞ!」「自分のことが語られているようで身につまされたりする」と前書きにある通りの内容で面白い。一人の意識が、主人になり、奴隷になり、信徒になり、革命家になり……これら精神を地続きに推移する過程、つまり意識の成長物語が書かれている。そしてこの本を通して自分自身(各々の地点の精神)を客観的にみられたとき、自分の意識が掴めたような気がして嬉しくなる。

 個人的にはストア→スケプシス、信仰→理神論→唯物論→功利主義の流れが中高時代の心境、考え事に合致していて面白かった。その頃の私の場合は独我論も考え事の中心にあって、本書の緒論でも『認識論の難問は、「絶対的なものの認識(真)」と、「相対的なものの認識(真)」との区別がはっきりするにつれて解かれてゆくことになるだろう。』として根底で関連している。

 本書は読みやすく、時々引用される原書の日本語訳の難解さとのギャップには腹を抱えずにはいられない。難解だという固定観念は捨てて読んでほしい。特にこれからの若い世代の人は現在の社会状況も相まって『『精神現象学』のエッセンスを深く理解できるにちがいない。』
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
「『精神現象学』を貫く全体的なモチーフは何だろうか。一言で言えば、それを『自由の
ゆくえ』の問いと呼ぶことができる。……〈共同体から切り離された自由な個人となった
ときに、人は、他者・社会・自己に対してどのような態度をとっていけばいいのか〉――
これこそが『精神現象学』のなかで問われている最大の問いなのだ」。

 まさか竹田がそんなことをするわけないよなと察しながらも、このような前書きからして
「世界系/セカイ系」なんて現代風なボキャブラリーに置き換えて説明してみちゃったり
するのかな、と思いつつ読んでみたが、晦渋な用語は驚くほどほぼそのまま、それでいて
「予備知識なしでも『精神現象学』の独自のストーリーを追えるように」との配慮の通り、
確かに相当程度咀嚼されてはいる(他のレヴュアーさんのおっしゃられるように、
これでも難解だと言うのならば、それはすべてヘーゲル自身に由来するものだと思う。
ちなみに、ドイツ語原文は稀代の悪文で、日本語訳の方がはるかにマシな代物)。
 本書の帯には「難解な書物がここまでわかった!」と銘打たれてはいるが、「ヘーゲルの
哲学体系では、まず『世界』は神なる『絶対精神』であるという出発点があり、精神は
無限に自己を対象化する自由な運動性という本質をもつ」という弁証法のプロセスなんて
同時代の人間でも「わかっ」ていたことだし、良くも悪くもあらゆるジャンルに対して、弁証法
テンプレートを適用させてしまうのが彼の彼たる所以なわけで、カントによる「理性/感性」、
「現象/物自体」、「定言命法/仮言命法」といった具合の徹底的な二項対立型の
テンプレートへの対案としてヘーゲルが一連の議論をしていて、しかもそこに少なからず
誤読の形跡があることなんて誰の目にも明らかであり、要するに、「わかっ」ていたことは
そのままに、「難解な」要素もほぼそのままに、という入門書らしい入門書である気はする。
 蛇足を言えば、日本ではいちいちセットで語られるマルクスはほぼ出てきません。
 個人的にヘーゲル最良の入門書と言えば、彼自身による『哲学史講義』における
ヘラクレイトス解説。私の知り合いのヘーゲル屋は「『精神現象学』以外は死ぬほど
簡単」と真顔で言っていたので(私は同意しませんが)、他にも何冊か彼自身のテキストを
読んだ上ではじめて挑まれてみるのがよろしいか、と思う。
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