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ドジャースから高額で巨人に入ったはいいが、三振ばかりで「扇風機」とあだ名されたトマソン選手を「立派なボディはあるのに、世の中の役に立つ機能というものが無い。シュールな生きた芸術品であり、超芸術としか言いようが無い」とトマソン=超芸術と宣言し、役立たずなのにシュールで手厚く保護されている不動産付属物件を「トマソン体」と名づけて紹介・研究している本です。
トマソンのバットはグリップが手垢で汚れているのに、ボールが当るべき先端部は真っ白で、トマソン本人のみでなく、彼のバットもトマソン体であるとして絶賛しています。また、かように役立たずのトマソンを、高額の費用をかけて大切に保存している巨人軍の態度を「素晴らしいこ??」としています。
赤瀬川先生は、「トマソン体」は世の中の役に立っていないため、いつ撤去されるかわからない。従って、トマソン研究者=トマソニアンは、トマソン体の発見にいそしみ、発見し次第、映像などの手段で特質を保存し、他人に伝える努力をしなければならない、としています。
実際、この赤瀬川先生の危機感は、シーズン途中にもかかわらず巨人のトマソン選手が解雇された、とのニュースで現実のものとなります。
赤瀬川先生は「恐れていたことが起こった。超芸術の理念を体現している巨人のトマソン選手が、このたび撤去され、ゴミとしてアメリカに捨てられることになった。バットにボールが当てられないという、たったそれだけの理由で!」と巨人軍の態度を非難しています。
不動産付属物件!もそれぞれに絵的、由来的、また撮影のエピソード的にも興味深く、単なるギャグエッセイを超えた、街が時間軸でどう変化していくか、という点を考えさせられる、奥深さがあります。
お勧めです。
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