長野県の私立学園『清風学園』は一般生徒の中に多数の「超能力者」を在籍させ
る特別な学園だった。そこに転入してきた普通の学生『高那聡』はひょんなことか
ら同級生『津浦翼』が「超能力者」であることを知ってしまい、「超能力者」の中
でも特に問題のある生徒ばかりが住まう『清流寮』に住むことに……
懸命に寮生たちとの生活に順応しようとする『高那』だったが、ひとりの「能力」
によりもたらされた「不吉な予言」が彼と周囲の人々を翻弄する。
・☆の数について
―正直名前までは覚えきれない。人が多過ぎる。
↑は主人公『高那』の独白だが、その通りで一冊の文庫本にしては登場人物が多い
のが途中少々つらい。
しかし主人公、物語に絡む「超能力者」が9名+α、その周りの人々といるわけ
だが、それぞれが持つ個性と能力を一冊の本の中に上手く活かしていたのはすばら
しかった。また、レーベルのイメージや「超能力者」という設定で非常に「ライト
ノベル」っぽい印象を受けるが、[生徒たちの持つ超能力は役に立つものではなく
むしろ彼らを苦しめている][登場人物たちはあくまで等身大の少年少女]といっ
た物語のつくりが話を上手く引き締めており、作者の力量は非常に高いと思う。
青い少年少女の特別な夏を描いた良作品です。