タイトルといい、カバー絵といい、帯のキャッチといい、
どれをとってもこの作品に期待するのは「破天荒な元気印OLの痛快な物語」ではないでしょうか。
確かに前巻の最初の方はそうした感じで進みましたが、作者がまじめな人なのか、せっかくの破天荒ヒロインがページを追うごとに「真面目で普通の人」になっていきます。
ちょっと負けん気が強いだけの真面目で常識的ないい人になってしまっては面白くもなんともありません。
せっかくの新キャラ「ジョー」も最初は「これはとんでもない奴が入ってきた!」というユニークさですが、あっという間にただのいい人になり下がります。
個性豊かな面々が売りなのに、結局誰も彼もが「いい人」に収まっていくのはいかがなものでしょうか。
ストーリーも序盤は破天荒さを感じさせますが、ページが進むにしたがい真面目で地味な、それこそどこにでもある凡庸なストーリーになってきます。
ラストの引き抜きのくだりに至ってからはもう、読むのが苦痛でしかありません。
スカッとしたくて読んでいるのに、嫌な思いばかりさせられます。
そういうのは現実世界に溢れているので、小説の中ではいらないですよ。うんざりです。
せっかく面白くなりそうなキャラクターを作っているのに、作者が全く使いこなせずに終わっている感じですね。
メディアワークス文庫はタイトルや帯の煽りと実際の内容が合っていないことが結構ありますが、これは困ります。
面白そうな、斬新な触れ込みでも中身が伴っていなくては、逆に失望の度合いが高いというものです。
とりあえず、当分メディアワークス文庫は買いません。
やはり電撃文庫の方がよほどレベルが高いです。