私がこの本を読み、なおかつデマルケ氏のインタビュービデオを観て、さらに彼がこの本の内容をインターネット上で無料で誰にでも読めるように公開している事実を知り、自分なりに確信したのは、彼が嘘をついているとは思えないということでした。ビリー・マイヤーのように他のコンタクティを批判することもなく、デマルケ氏が嘘をつく理由が見当たらないのです。内容も現実離れしてはいるものの、それほど荒唐無稽すぎるという感じはせず、特にオートバイの騒音が非常に有害であるというのはすごく共感できる気もします。
ひとつだけ大きな謎なのは、青森の戸来(へライ)にキリストの墓があるということを宇宙人から聞いたという点です(多少、発音は違っていますが)。この伝説はデマルケ氏が本を出す以前から、海外へも伝えられていた事実はありますが、それよりも、これは昔からあった伝説ではなく、昭和10年に超古代史研究家の(竹内文書で知られる)竹内巨磨らが現地の二つの土まんじゅうをキリストの兄弟の墓であると主張した創作話であると村の観光パンフレットにも記されていることです。証拠としてのキリストの遺書も村にあったものではなく、竹内氏が自宅の書庫から見つけたと主張するもので、なぜか漢字とカタカナで書かれてあり、「イエスキリストクリスマスフクノ神」とあると言います(キリストとクリスマスはもともとは無関係です)。
戸来村の盆踊りの歌がヘブライ語ではないかと唱えた川守田博士も、キリストの墓伝説は認めておらず、盆踊りの歌は戸来村だけでなく、広く岩手、秋田にまたがって歌われてきたものです。村の沢口家の家紋もユダヤの六角形のダビデの星ではなく、5角形です。
もともとは、戸来村が国立公園の指定外とされたことで、観光開発に熱心な村長が超古代史ファンの青森の画家、鳥谷氏を村へ招き、そこに酒井勝軍(日本にピラミッドがあると主張した権威)、竹内氏が加わり、キリストの墓伝説の発表となったのです。
デマルケ氏の本の信憑性を裏付ける大きな証拠と言われるキリスト伝説が、実際には一番疑問を感じる点であることに、私は非常に戸惑いを感じています。
この点が納得のいくかたちで明らかにされることを望んでいます。