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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
タイムパラドックスをうまく取り込んでいる,
By mizuno7 (神奈川) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 超人類カウル (ハヤカワ文庫SF ア 8-1) (文庫)
“時間モノ”は、厳密に考えれば考えるほどに制限がきつくなり破綻のないストーリー構築が難しくなる。いわゆる『親殺しのパラドックス』の縛りだ。『タイムマシンを使って過去に戻り、自分が生まれる前に親を殺してしまったら自分はどうなるのか?』という有名なパラドックスで、例えば「絶対に親は死なない」とか「親が死んだ時点で別の世界になる」とか、いろいろな回避方法が考えられてきた。無視してしまうのが一番簡単だが、それではSFとしての深みがなくなってしまう。言ってみれば、“どうやってパラドックスを回避するのか?”が作家の腕の見せ所なのだ。『超人類カウル』では、このパラドックスを奇抜なアイディアでうまくストーリーに組み込み、未来から生命誕生の瞬間までの数億年のタイムスケールを縦糸に、複数の思惑が交差するサスペンスを縦糸に、極上のSF作品に仕上げられている。 ただ、途中で登場する原始人やローマの戦士のサブストーリーはなくても良かったように思う。冗長とまではいかなくても、なくても本筋に影響ないというか、映画化されたらかっとされるに違いない話ではある。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
掴むまでは読み辛いかも,
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レビュー対象商品: 超人類カウル (ハヤカワ文庫SF ア 8-1) (文庫)
未来のイギリスを基点とした、タイムトラベルSF。遥か未来で行われている種族間戦争に巻き込まれた、 麻薬中毒で売春婦の少女と、完璧な殺人マシーンとして “製造”された男が、それぞれ異なる世界で戦いながら、 自分では制御できないまま、只ひたすら過去へと向かう。 タイムマシンが過去を変えたら未来はどうなる? その根源的な問いにも筆者の独自解釈が与えられ、 生きたタイムマシンと、人類を過去へと連れ去る罠、 そして長く争い続けた未来の2つの種族の姿が、 生物誕生以来の地球という原始世界を舞台に描かれる。 遥か原始と、遥か未来が同時に存在する世界観は見事だ。 いかにもイギリスSFといった趣の、硬派な1冊。
5つ星のうち 4.0
謎解きとアクション,
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レビュー対象商品: 超人類カウル (ハヤカワ文庫SF ア 8-1) (文庫)
超人カウルタイムトラベルのSF。主人公は10代の少女(売春婦)と、政府のエージェン ト(殺し屋)。 この2人が、対立する2つの勢力(アンブラセインとヘリオセイン)の戦争に 巻き込まれる。 アンブラセインもヘリオセインも、遺伝子強化によって進化した未来の人類。 彼らは、タイムトラベルで過去を変えることにより相手を封じ込めようと、 時空を超えて戦っている。 この戦争に巻き込まれた主人公2人は、(50年くらい未来の)現代人。い きなり未来人どうしの戦いに巻き込まれた2人は、未来のことなど何も知ら ないので、何が何やら全く判らない。いきなり時空を飛ばされても、襲撃さ れても、自分がどういう事態に巻き込まれているのか全く理解できない。物 語は、全く事情を知らないこの2人の視点で展開されるので、本の1/3く らいまで読んでも、何がどうなっているのかよくわかりません。 よくわからないけれど、戦闘があったり、古代でのサバイバル戦があったり、 アクション中心に物語りが進む。進むうちに少しずつ、少しずつ謎が解けて きて、どういう話なのかが判ってくる。 単純な善と悪の戦ではなく、三つ巴、裏切り、裏切りの裏切り、どんでん返 しなどが沢山あって、話の先が何となく読めるなんてことにはなりません。 先が読めたと思えたとしても、その予想は必ず裏切られます。しかも、全部 の謎が解けるのは、ラストなので、最後までアクションと謎解きが楽しめま す。 P.S. ユニークなタイムトラベル方法などSF的にも楽しめる要素は、多々あり ます。
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