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走るジイサン (集英社文庫)
 
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走るジイサン (集英社文庫) [文庫]

池永 陽
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第11回(1998年) 小説すばる新人賞受賞

出版社/著者からの内容紹介

単調な毎日を送っていた作治。だが、同居する嫁に疼くような愛しさを覚えた頃から、頭上に猿があらわれて…。老いの哀しみと滑稽さを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。 (解説・吉田伸子)

登録情報

  • 文庫: 192ページ
  • 出版社: 集英社 (2003/1/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 408747531X
  • ISBN-13: 978-4087475319
  • 発売日: 2003/1/17
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
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10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 鮮やかな作品だ。滑稽味と滋味と人情味をほどよく漂わせながら、シュールな寂寥感と苦い味わいを醸しだす、軽さと重さ、薄さと濃さが綯い交ぜになったちょっと不思議な、比類ない物語世界を見事につくりあげている。これはまったく新しい「青春小説」で、処女作でこれほどの達成をなしとげる作者の力量は相当なものだ。──「走るジイサン」こと勝目作次(69歳)は鋳物職人あがりで、「人間の本音はもっと単純でやさしい言葉の中にひそんでいる」と思っている。だから、子連れの中年男との恋愛に悩む明ちゃんが描いた絵の赤い色の微妙な変化に気づいたり、息子の嫁の京子さんの凛とした硬質の輝きに惹かれたりする。それは、老人こそがもちうる鍛えぬかれた感受性である。友人の建造(66歳)が作次に語る!。「老人ってのは異人だと私は思うね。稀人ですよ。多くなりすぎた稀人です。民俗学の柳田国男のいう魑魅魍魎のたぐいですよ。普通の人から見ればもう人間じゃないんですよ」。この作品は、川端康成の『山の音』にも拮抗しうる、まったく新しい「妖怪小説」である。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
切ない 2005/5/11
形式:文庫
「年寄りは年寄りらしく」この言葉がどれほど高齢者を苦しめているのだろう。彼らの、人として生きる権利をも奪ってしまいかねない。
年をとっても、人を愛したり人から愛されたいと思う気持ちは、決して衰えないと思う。また、「じゃまにされたくない」、「誰かの役に立ちたい」そう願ってもいるはずだ。そういう気持ちを、私たちはもっと大切にしてあげるべきなのかもしれない。
頭に猿をのせて走る作次の姿を想像した時、おかしさよりも、耐え難い切なさを感じた。
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