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赤頭巾ちゃん気をつけて (中公文庫)
 
 

赤頭巾ちゃん気をつけて (中公文庫) [文庫]

庄司 薫
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (29件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第61回(昭和44年度上半期) 芥川賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

女の子にもマケズ、ゲバルトにもマケズ、男の子いかに生くべきか。東大入試を中止に追込んだ既成秩序の崩壊と大衆社会化の中で、さまよう若者を爽やかに描き、その文体とともに青春文学の新しい原点となった四部作第一巻。芥川賞受賞作。

登録情報

  • 文庫: 177ページ
  • 出版社: 中央公論新社; 改版 (2002/10)
  • 言語 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 4122041007
  • ISBN-13: 978-4122041004
  • 発売日: 2002/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (29件のカスタマーレビュー)
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34 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
もう30年以上が過ぎてしまったのですね、この「赤頭巾ちゃん~」が出版されてから。

日本中を揺るがせた大学紛争、高校生までも巻き込んだ学生運動を歴史的背景として持つこの作品は、そういった激動の社会や若者の無軌道なパワーをしっかりと捕らえておきながら、その主題はあくまでも優しく、優しさだけで良いのだろうか?となんとなく自分を見つめていく主人公「僕」の日常の生活や、悩める青春像に置かれている。

優しくほのぼのとした文体で、「僕」とガールフレンドの由美のやりとりが描かれており、とても爽やかな気持ちにさせられるのだが、読み終わった後に「あぁ楽しかった」だけでは済まされないような、一種の切なさ、やりきれなさ、未消化な気持ちを感じてしまう。

その未消化な悶々としたパワーの正体は、4部作を通して読み進むうちに、流されている自分や、やり残した事への軽い後悔の念であることがわかってくる。
30年前に読んだときには、主人公の年代に達していなかった私にはわからなかった。
数年後、主人公の年代に達した頃に読んだときには、自分も何かをやらなければという、焦りを感じた。

80年代に入ってから読んだときには、もう戻ることの出来ない過ぎた日への感傷が残った。
不惑の歳を過ぎた今、この作品は何を与えてくれるのだろう?

好きな作品として、真っ先にこのシリーズ名を挙げてしまう、本当に私の人生の愛読書です。

ちなみに庄司氏が、この作品(シリーズ)の主人公の言葉を借りて、作中に何度か出てくるピアニストの中村紘子と、後年本当に結婚してしまった事は有名な話。

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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By koreyas トップ500レビュアー
形式:文庫
この小説は、18歳の少年が書いたのではありません。

既に東大を卒業して10年近く経った、30歳の青年が書いたのです。

(現在でいえば、40歳ぐらいの感覚でしょうか。)

小説内の世界は、すべて著者によって計算されつくして

創り上げられたものです(著者自身の言葉によれば、

あることないこと、ではなく、「ナイコトナイコト」)。

この小説が芥川賞を受賞した時の選者の一人、あの才気の塊

三島由紀夫も、はたまた老獪な文人 林達夫も、庄司薫氏の才能に

舌を巻いた様子が、当時の選評や伝説からわかります。

もちろん、彼らも庄司氏が、かつての中央公論新人賞受賞作『喪失』の

著者 福田章二氏だということを知っており、三島氏の推薦文

(昔 この本『赤頭巾ちゃん』の裏表紙に印刷されていました)

などによると、ほとんど庄司氏を自分と同格扱いにしていたことが

見て取れます。

当然サリンジャーの単なる模倣なら、芥川賞の候補にもならなかった

でしょうし、4部作が出版されることもなかったでしょう。

現在の読者には、やや誤解されやすいようですので、

以上、当時を知る者の一人として、おせっかいながら。
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sasuke
形式:文庫
 日比谷高校3年生の薫くんは1969年東大入試中止のあおりを受けて、どうしたものかと日々を過ごしている。2人のお兄さんは東大法学部。下の方のお兄さんに「悪名高い法学部は何をやっているのか」を尋ねたら「なんでもそうだが、要するにみんなを幸福にするにはどうしたらいいのかを考えているんだよ。全員がとは言わないが」とえらく真面目に答えて、薫くんに法哲学の本とガリ版刷りの思想史の講義プリントを貸してくれる。薫くんが夢中でそのプリントを読んだそのすぐ後で、兄と2人で銀座を歩いていてその思想史の講義をした教授にお会いする。そこで先生は気軽に2人をお茶に誘い、話が弾んで、食事、お酒と夜中まで話が続いてしまう。そこで薫くんは以下のように感じる。

 「どう言ったらいいのだろう、たとえばぼくは、それまでにいろいろな本を読んだり考えたり、ぼくの好きな下の兄貴なんかを見ながら、(これだけは笑わないで聞いて欲しいのだが)たとえば知性というものは、すごく自由でしなやかで、どこまでもどこまでものびやかに広がっていくもので、そしてとんだりはねたりふざけたり突進したり立ちどまったり、でも結局はなにか大きな大きなやさしさみたいなもの、そしてそのやさしさを支える限りない強さみたいなものをめざしていくものじゃないか、といったことを漠然と感じたり考えたりしていたのだけれど、その夜ぼくたちを(というよりもちろん兄貴を)相手に、『ほんとうにこうやってダベっているのは楽しいですね。』なんて言っていつまでも楽しそうに話し続けられるそのすばらしい先生を見ながら、ぼくは(すごく生意気みたいだが)ぼくのその考えが正しいのだということを、なんというかそれこそ目の前が明るくなるような思いで感じとったのだ。そして、それと同時にぼくがしみじみ感じたのは、知性というものは、ただ自分だけではなく他の人たちをも自由にのびやかに豊かにするものだというようなことだった。つまりその先生と話していると、このぼくまでがそのちっちゃな精神の翼みたいなのをぼくなりに一生懸命拡げてとびまわり出すような、そんな生き生きとした歓びがあったんだ。そしてそんな自由でのびやかな快感に酔うと同時に、ぼくはうんと勉強して頑張って、いまにこの先生をワアーッと言わせてやるぞ、なんてえらく緊張してファイトを燃やしちゃって…」と文庫の改訂版の39ページにして、知性の飛翔を描写するこのすばらしい文章が披露されている。
 この文章を読んで、私の疲れていた知性も飛翔できた。知性って、こういうものですよね? 今の日本で求められているのは、こういう文章じゃないのかな? 庄司薫くんシリーズ全4巻、中公文庫で改訂版が2002年11月に発売になった。高校生や大学生に読んでもらいたいです。
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従姉からもらって読みました。
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投稿日: 13か月前 投稿者: caritas77
隠れ左翼の草分けである。
赤頭巾の赤は共産主義思想を表し、それを頭にかぶる少女は若い魂、つまり青少年を表している。「気をつけて」は思想に忠実であれというメッセージである。「赤頭巾ちゃん気を... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: teruichi
とても面白い
「赤頭巾ちゃん気をつけて」「ライ麦畑でつかまえて」というように題名も語感が似ており、語り口調もライ麦〜にそっくりなので、スタイルとしては似せて書いたのだろうと思え... 続きを読む
投稿日: 22か月前 投稿者: マサアキ
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