ため息で、全身がはちきれそうでした。
「赤い靴」が、目の前のスクリーンの上で踊っている!
今年、我が国でもついに公開された、『赤い靴』デジタル・リマスターエディション。
これが、1940年代に製作された映画とは!
その圧倒的な映像美に、ひたすら打ち震える136分間でした。
この映画が、初めて日本で公開されたのは、1950年。その時の観客の驚きと感動は、いかなるものだったのでしょうか。
今回の「デジタル・リマスターエディション」は、マーティン・スコセッシが陣頭指揮を執り、2年半以上の歳月をかけて修復されたものです。映画パンフレットの解説からは、オリジナルのテクニカラー・ダイ・トランスファープリントの画質の特性を生かしながら、デジタルならではの鮮明な映像と合わせ、考えうる最高の状態で復元版を完成させたスタッフの努力と情熱が伝わってきます。
まさに、この映画を愛してやまないファンの方々が待ち望んだ『赤い靴』究極版、しかもブルーレイという実に憎い発売。
ホームシアターで、いまや映画館と変わらない臨場感で映画が鑑賞できる時代になりました。初めて日本で公開された時の観客が味わった感動を、自宅で追体験できるのです!
名匠マイケル・パウエルの、一部の隙もない演出。
名撮影監督、ジャック・カーディフの映像美。
色彩が、光が、登場人物たちの魂が、魔法をかけられたように踊り続けます。
中盤の、17分にもわたる伝説のバレエシーン。
風に吹かれた新聞紙が、人の形になって踊る、夢のような映像。
そしてラストの、踊りやまない「赤い靴」・・・!
画面の中で際立つ「赤」の色彩は、ジャック・カーディフの色彩設計によるもの。この映画は、公開当時の映画の通念を大きく超えていたため、イギリス本国では評価されなかった(先を行きすぎていて、受け止め方が判らなかったのだ!)といいます。
半世紀以上の歳月を経ても、輝きを全く失わない永遠の名作が、いま鮮烈に復活。
この時代に生まれてきた喜びをかみしめつつ、発売の時を待っております。