諜報員の麻薬密輸に関するスキャンダルで現長官とCIAの次期長官の座を狙うクーパーとの派閥闘争が発生。
現長官は盗聴を逆手に取り、クーパーの弱みを握る人物をでっち上げる事を部下のロスに命令。
ロスは悩んだ末に、赤い靴を片方だけ履いた青年リチャード(トム・ハンクス)をスケープゴートに選んだ。
リチャードの行動全てを監視、情報分析にかけ、意味を探ろうとするクーパー一派に対し、マイペースな行動で彼らを大混乱に陥らせるリチャード。
色仕掛けでリチャードから情報を探ることを命じられたマディーに、リチャードは一目ぼれし、ストイックで無邪気な彼をマディーもまた本気で愛してまう・・・。
図らずも、スパイ達を煙に巻くトム・ハンクスが楽しい。その無敵っぷりは「国士無双」の中井貴一に匹敵する。
リチャードは音楽家で、同じ楽団で親友のモリス(ジェームズ・ベルーシ)の妻ポーラ(キャリー・フィッシャー)と不倫したことがあり、彼女に付きまとわれている。
中盤、ロスがリチャードに付けた護衛のスパイ達とクーパー一派がリチャードの家で鉢合わせ、浮気を知ったモリスがリチャードを殺しにやってくると死体がいくつも転がっていたりする。
死体は早々と片付けられ、ここで、トム・ハンクスとジェームズ・ベルーシの絶妙なコントが楽しめる。
マディーが連れ去れた事を知ったリチャードは、彼女の正体を知らないまま一味から奪還し、そのまま、物語はクライマックスの逃走劇へとなだれ込む。
結果として、クーパーは二人によって告発され、現長官の思惑通り。と思いきや、それまで下っ端だったロスが全てを丸く収め、CIA長官の座に就く痛快な展開を見せる。
ありもしない“死体”が見えるモリスは精神病院に入り、ポーラはリチャードに自分から別れを告げてくれる。
制約がなくなったリチャードにはマディーが待っているところでThe End。
現在の貫禄たっぷりのトム・ハンクスしか知らない人には、ぜひとも『ビッグ』と合わせて見て欲しい、活きの良いトム・ハンクスが見られる秀作である。