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赤い月〈上〉 (文春文庫)
 
 

赤い月〈上〉 (文春文庫) [文庫]

なかにし 礼
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

昭和20年8月9日、ソ連軍は突如、満洲に侵攻を開始した。その頃、牡丹江の森田酒造では、保安局の氷室が、白系ロシア人家庭教師エレナをスパイ容疑で斬殺する。栄華の絶頂から奈落の底へ。二人の子供を抱えた森田波子の苦難の逃避行が始まる。自らの引き揚げ体験を元に運命の転変と戦争の悲劇を描く感動の長篇小説。

内容(「MARC」データベースより)

野望を胸に渡った満州では、かりそめの栄華と熾烈な運命が待っていた。母をモデルに戦争という極限下での家族と愛を問う自伝的小説。直木賞受賞第一作。『週刊新潮』に連載されたものを単行本化。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 349ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2006/06)
  • ISBN-10: 4167152088
  • ISBN-13: 978-4167152086
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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30 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 久々に骨太の大河ドラマを味わえ、この小説に出会えた幸運に感謝している。上下巻を夢中で一気に読んだ。映画を観た人も観なかった人も、ぜひ先入観なしで読んでみてもらいたい。(私の薦めで、中国人である私の妻も読み、感銘を受けている。)

 この物語は、波子という一人の女性の、善悪を超えた、たくましい生き様をメインテーマとして描いている。極限状況で子供二人を連れて「生き抜く」ということを正面から描いている。

 もちろん舞台となった「満州国」は必要不可欠な存在だ。この物語の状況は悲惨だ。重い事実が次々と活写される。私は戦争や満州国を知らない世代であるが、それでもこれ以上ない悲惨な事実から自ずと立ち上ってくる教訓を重く受け留めたい。

 文章は情緒的な表現を極力避け、いたって簡潔である。だからこそ、リアルで深い。重い事実の数々を、目を逸らすことなく真正面から見事に描き切っている。この半世紀以上もの間、他の誰も正面から描き切らなかった「満州国」を描き切っている。その一点だけでも文句なく傑作といえ、歴史に残るべき作品であろう。それにしても、他の同世代の作家たちは何をしていたのであろうか?
 作者なかにしは自ら「デラシネ」であることを自覚し、恋する「祖国・日本」と、別れた「幻の満州」について考え続けていた。その成果がこの作品である。デラシネであるがゆえに、日本や満州について考えざるを得なかったのだろう。

 先日、試写会で映画版『赤い月』を観た。だが、映画はヌルかった。満州国も一人の女の生き様も全く描き切れていなかった。小説が凄いだけに、ヌルイ描写の映画に失望した。映画は原作とは異なり、様々な点から逃げていた(何から逃げていたかは、この映画が「何を描かなかったか?」「どこを改竄したか?」をチェックすれば明らかだ)。そもそも2時間弱という短時間では映画化できるはずもない作品だったのだが、それにしても事実を直視し切った原作に対して、冒涜ともいえる酷いものだった。今から再映画化を切に望みたい。

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21 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
事実と創作 2001/9/20
形式:単行本
この物語の中心人物である波子は、著者なかにし礼の母親がモデルということだ。この物語が書きたくて小説家になったのかもしれない、とも言っている。この本の題名とキャチフレーズを新聞の広告で読んで、すぐにでも手に入れ、読んでみたくてオーダーしたが、読み終わって、主人公の像がそれほど強烈に私に迫ってこないし、感動があまり湧いてこないので、どうしたのだろうといろいろ考えてみた。敗戦後中国、満州、韓国に住んでいた日本人の一人ひとりが物語りが書けるほど、それぞれが数奇な運命に翻弄された時代であったし、似通った物語を数限りないほど読んでいた、ということもあった。しかし、それだけの理由でないことは明らかだった。まず、主人公が自分の母親であるということで、自分と自分の子供さえ助かるのなら、何でもするという自己中心の女性を冷徹に第三者的に描き切れなかったのではないか、と思った。創作力より事実の方が勝り、作詞家から転じたこの著者には、この物語を書くのは重過ぎた感がした。ただ、長編の物語を書くには好材料であり、さまざまなエピソードを含むこの物語は、ドラマ化にはうってつけの材料を豊富に含み持っている。膨大な資料を駆使した力作であるには違いないが、事実(資料)に負けて、物語性が欠けてしまったのではないかと思う。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
うーん・・・ 2003/12/31
形式:単行本
期待して読んだ割りには感動はなかった。波子という女が最後までよくわからなかった。私もこの手の物語は色々読んだけれど、一番、退屈だった。上巻まではかなり早く読み進んだのですが・・・下巻に入ってからガックリしてしまい、最後は「なーんだ。つまんない」という感じでした。小説にするのならもうちょっとヒネリが欲しかったです。ドラマ化(映画化?)されるそうですが、そちらに期待したいです。そんなわけで、星みっつ・・・
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投稿日: 2008/7/16 投稿者: 鉛筆を持つボクサー
女として、母として強く生き抜く波子
上巻を読み終えたので、レビューを。
作詞家さんだけあって、情緒溢れる文体に情感が込められていて一揆に読める。... 続きを読む
投稿日: 2008/5/8 投稿者: ケロロ
衝撃 昭和史
オープニングから衝撃のエレナの死。
そして、壮絶な逃避行。

小樽から始まる野望と衝動の人生。... 続きを読む
投稿日: 2008/1/5 投稿者: masasige
牡丹江
 満州の鉄道等のインフラが、今日でも
活用されているのでしょうか。
獅童、最高。
シルビー・バルタンも最高。... 続きを読む
投稿日: 2007/12/10 投稿者: あきら
この歴史を残したいという作者の強い思いを感じる
 小説としての出来栄えは、なかにし氏の多くのヒットソングの出来栄えほどではないかもしれない。それでも、読者を最後まで惹きつけるストーリーである。... 続きを読む
投稿日: 2006/9/11 投稿者: 宮寺良平
女でい続けた女
この小説は、波子という一人の女を中心に、戦争、家族、人間関係を描いたものだと思う。... 続きを読む
投稿日: 2006/1/24 投稿者: パティ
内容と文章がちぐはぐ
内容が、戦争の悲惨さや、波乱に満ちた
物語で、我々の日常とは多いに違っているので
普通なら、興味深く読めるところを、... 続きを読む
投稿日: 2005/6/6 投稿者: わいきき
強烈な生き方
夫がいても子供がいても、常に自由でありたいと願う波子。妻として、母として生きるよりも、女性として生きることを望んだ波子。戦争という悲惨な状況にありながら、おのれの... 続きを読む
投稿日: 2005/5/14 投稿者: ゆこりん
作詞と小説とは違うやね
話のネタは決して悪くない。
グイグイとドラマチックに大河な展開になるはずなのに。
いかんせん、文章、ヘタすぎませんか?... 続きを読む
投稿日: 2004/1/12 投稿者: 本田今日子
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