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赤い指 (講談社文庫)
 
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赤い指 (講談社文庫) [文庫]

東野 圭吾
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (192件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

直木賞受賞後第一作。構想6年の後に書きあげられた書き下ろし長編小説、つい
に登場! 身内の起こした殺人事件に直面した家族の、醜く、愚かな嘘に練馬署
の名刑事、加賀恭一郎が立ち向かう。ひとつの事件を中心に描き出されるさまざ
まな親子像。東野圭吾にしか書き得ない、「家族」の物語。
『放課後』でのデビューから数えてちょうど60冊目にあたる記念碑的作品。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。

登録情報

  • 文庫: 320ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/8/12)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 406276444X
  • ISBN-13: 978-4062764445
  • 発売日: 2009/8/12
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (192件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 4.0 加賀恭一郎の社会派作品, 2009/9/2
レビュー対象商品: 赤い指 (講談社文庫) (文庫)
 加賀恭一郎シリーズと言えば、意外な犯人や動機、完璧なアリバイを崩し見事に逮捕する見事な推理などを思い浮かべるが、今回は「社会派」作品。
 
 社会派作品ということで今までの作品に比べると推理のレベルは落ちている感がある。
 しかし、それ以上に本作品からは考えさせられることが多かった。
 老人介護問題、教育問題などを考えさせられたが、特に考えてしまったのが教育問題。

 ここでいう「教育問題」とは学校教育のことを言っているのではない。
 両親をはじめとした周辺の大人が、どのように子供を「育てる」のかがいかに大切で重要なことかを痛感した。
 『少子化対策』というと「子供の数を増やすこと」と思いがちだが、「子供を正しい方向に育てること」も大事なことだと思った。

 加賀恭一郎作品なので「本格推理」作品を思い描く人も多い。
 しかし、本作品はそうではなくて、「社会派」作品。
 しかし、がっかりしないでほしい。
 「本格推理」と同じくらいの、人によってはそれよりも満足できる作品だと思う。
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32 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 加賀シリーズの最新, 2008/3/27
レビュー対象商品: 赤い指 (単行本)
むしろ物語においてメインとなるのは殺人ではなくその後、だろう。

作者は天下一シリーズで「トリックは誰も興味が無い。社会問題をテーマにしたい。」という様な事を書いていたが、この作品は幾つもの社会問題を混在させた傑作だと言える。

加賀恭一郎シリーズは一ひねりされているものばかりだが、「赤い指」にはそれが何度も起こり、お決まりの展開に収まっていないのが良い。
高齢化社会において身内(そして自分)の介護は誰しも大きな問題となっていつか直面するが、その現実を認識させられただけでも読んだ価値はあると思った。
また親子関係の大切さも身にしみた。東野小説は30冊くらい読んだけど、泣きそうになったのはこれが初めてだ。

ページ数が少ないためコストパフォーマンスは微妙だが、加賀恭一郎シリーズでは「悪意」と並んでやっぱり傑作だと思う。
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26 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 家族の意味を問い直す力作―加賀恭一郎が直面したものは果たして何か?, 2008/6/4
レビュー対象商品: 赤い指 (単行本)
 本書は、直木賞受賞後の最初の作品であり、第60作品目という記念碑的位置づけにあるそうだ。『赤い指』という謎めいたタイトルは読者にその意味すら想像させない。赤い表紙に白い手が描かれている装丁は、なんだが本書のタイトルとは逆で面白い。インパクトのある装丁だ。「書き下ろし」の長編小説だが、短時間で読了した。しかし本書の内容が読者に突きつけるテーマは重厚であり濃密である。一言でいえば、「家族」の意味やあり方を真っ向から扱った力作である。

 東野作品はそれなりに読んでいるし、彼の作風も私なりに理解し始めているところであるが、これまで読んできた作品のなかでも、本書はとくに「心を揺さぶる」衝撃的なものであった。詳しい内容を記載するわけにはいかないが、趣向は『レイクサイド』(文春文庫)に似通っている印象があった。とはいえ本書は、ファンにはお馴染みの加賀恭一郎が登場し、しかも彼自身の家族の内実が(一端ではあるが)明らかにされるということで、読み応えが違う。加賀と彼の父親との関係は、『美味しんぼ』における海原雄山と山岡志郎のそれを想起させるところがあるが、二人にしか分からない「見えない意思疎通」とでもいうべきものが存在したに違いない。彼らには余計な「言葉」は不要だったのだろう。余韻を残す見事なエンディングはそれを如実に物語っている。

 中学生の少年が幼い少女を殺害するという陰鬱な事件(しかも殺害動機それ自体が意味不明)の真相を解明してゆく加賀刑事が直面したものは何であったか。自らの「家庭」と重ね合わせたのか、それとも今は亡き「母親の面影」を胸のうちで密かに偲んでいたのであろうか。いずれにせよ本書からは、刑事としての加賀恭一郎というよりは、不器用だが熱い血の通った人間的魅力を十分に秘めた人間としての加賀恭一郎の生き様がビシビシと伝わってくる。これからの加賀の動向に注視する読者は私だけではあるまい。
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