老人ホームで余生を過ごしているサラは、クリスマスが来るたびに、自分の人生の節目となる言葉を書き記した12枚の紙飾りをツリーに吊るしながら、これまでの人生を振り返ることにしていた。とりわけ、サラに愛の奇跡を起こした自作の「サラの歌」のことを思い出す。
今年は、サラにとって最期のクリスマスとなりそうだ。死の予感の中で、サラに自らの体験を伝えたい人物が現れた。若い介護士のベスだ。結婚生活に思い悩むベスに、サラは苦難の人生と愛の奇跡を語り始めた。
「明日」「高望み」「興奮」「反抗」「暴露」「帰郷」「絶望」「切望」「機会」「勝利」「抱擁」「不変」という12枚の紙飾り、「サラの歌」、そして、赤い手袋・・・。
信じる心を取り戻すのに、遅すぎることはない。
正しい道にたどり着くのに、遅すぎることはない。
愛を取り戻すのに、遅すぎることはない。
もう一度やり直すのに、遅すぎることはない。
「サラの歌」の最初と最後のフレーズだ。
サラが語る愛の奇跡と愛を見出す秘密が、現在進行形のベスの家族の危機を救えるのか。そして、再び、愛の奇跡は起こるのか・・・。
本書は、「ロサンゼルス・デイりー・ニュース」紙の記者を経て、作家となったカレン・キングズベリーの<赤い手袋の奇跡>シリーズ『赤い手袋の奇跡 ギデオンの贈りのの』、『赤い手袋の奇跡 マギーの約束』に続く第三作である。
信じる心と正しい道と愛ーわたしたちが見失いがちな大切なものを教えてくれる。たとえ、お金やモノに恵まれても、地位や名誉が与えられても、愛が無ければ、寂しい人生ではないだろうか。また、人が生きる原点は、愛すること、愛されることにあるのではないだろうか。愛の大切さを訴える心あたたまる物語だ。