東京に流れつきホームレスになってしまう人たち。
その中でも女性ホームレスに対し、時間を要しながら救済の活動を続けている宮下さん。
この本は妊娠していた40代と60代半ばの女性ホームレスに焦点をあて、ホームレスになってしまうまでの過去の傷の深さと、ホームレスから脱却出来ない現実を浮き彫りにする。
行政がホームレス対策に力不足なのは、いかに時間を要するかが背景にあるのだとこの本から伺える。
そして何より同じ女性として、路上に晒しものなる環境の危険が読みながら辛い。
50代になっても女として扱われる肉体の苦痛から逃れることが出来ない、弱者として女性ホームレスが存在する。
ホームレスにならざるを得ない「堕ちていく人たち」は、その人だけに原因があるように思う人に対しても宮下さんは、怠慢な行政や、訴えることさえ知らない無知な立場を納得する説明をこの本でしてくる。
この宮下さんは本当に偉いなと思うのは、自分にはここまで他人の為に自分を費やす心が無いことを思い知らされるからだ。
高見の見物でもしたようで、申し訳ない気持ちになった。