ネタバレ注意!!(最小限のことは書いてしまっています)
この巻は怖い。人間の欲がより鮮明に出ている巻であるから。
自らを一度犠牲にして生還を目指すカイジ。そこで、鍵を握るのは信頼。しか
し、船を支配しているのはあくまでも利。信頼と利という二律背反がここでも
描かれていると感じる。他人の命と利といった方が正確かもしれないが。とも
かく、船を支配しておるのは利という大原則を忘れてしまったカイジ。その運
命はいかに。ここでの安藤の表情は非常に恐ろしい。アニメでも寒気がしたが、
マンガでも同様であった。「人間」の本性について私は考えさせられた。
また、ここでもカイジの観察力や決断力が冴えわたる。逆転に次ぐ逆転が続く。
その様は見ていて圧巻でしょう。騙される方が続出かと思われる。その後、人
間の欲に嫌気がさしたカイジは、意外な行動で船への(外界への)レジスタン
スに出る。ただ、抵抗したところでその原則が揺らぐこともなく、次のパーテ
ィへの参加を余儀なくされることに。
この巻で第一章が幕を閉じる。生や利を求める人間たちの騙し合い、席の奪い
合いといった感じであったが、大変見ごたえがあった。現実社会の縮図といっ
たところか。第二章も期待したい。