山形特産の紅花を商い、巨利を得た鈴木清風。その羽振りの良さを嫉妬した江戸の紅花問屋が「不買同盟」を結ぶと、「せっかくの荷物を国に持ち帰るのも商人の名折れ」と、紅花の荷物をそっくり焼却してしまった。その日のうちに、紅花相場は急騰。頃合いを見計らって、清風は大量の紅花を放出し、数日間で3万両という大金を儲けた。先に焼却したのは紅花に見せかけた古綿花だったという。清風はその金を使って吉原で豪遊し、「紅花大尽」の異名を取った。
幕末、女貿易商として活躍したのが大浦お慶。ある時、イギリス商人から日本茶を大量に受注し、九州中の茶を買い占めた。こうして築いた巨額の資産は坂本龍馬ら幕末志士の資金援助に充てた。晩年は保証人となったのがきっかけで借金地獄に陥るが、お慶自身は「不注意のために残念なことになってしまった」とあっけらかんとしていたという。
歴史に名を残す相場師たちの度胸、たくましさ、スケールの大きさが非常に印象に残る。
(日経ビジネス 2005/05/23 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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