本書によれば、多くの人々は、この「質問する力」を持たないがために憂き目にあってしまう。冒頭で語られているように、1991年から96年ぐらいまでに家やマンションを買ってしまった人はまさにその典型であると言えるだろう。大前によれば、その後の不動産価格の下落は予想できたし、政府や不動産会社、住宅情報雑誌の利害関係を知れば、決してだまされることはなかった。たとえば、「『住宅情報』を出しているリクルートというのはどういう会社なのか」、「『住宅情報』という雑誌の収支はどのようになっているのか」という質問をするだけで、随分違った読み方ができたはずだというのである。
本書では、このような調子で、1985年以降の世界の変化や、北朝鮮問題、日本国債の格付け、不良債権問題、郵政民営化、日本の英語教育など、さまざまな問題に秘められた陰のロジックを明らかにしていく。質問力に優れていたという、小渕元首相や中曽根元首相、ソニーの盛田昭夫など、政財界の有名人のエピソードも興味深い。
方法論を期待すると、期待外れかもしれないが、著者が言及したさまざまな問題について、「自分ならどんな質問をするか」を考えるだけでも良いトレーニングになる。著者の鋭い視点に触れながら、思考力を磨く良い機会となるだろう。(土井英司) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。
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17 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
質問する力が大事ですよという本,
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レビュー対象商品: 質問する力 (文春文庫) (文庫)
郵政民営化、道路公団などの諸問題を通じて、日本人は質問をする力がないですよ、どんどんなぜ?なぜ?なぜ?と質問を繰り返して(会社でもよく言われるなあ)モノの本質を見極めなさいという本です。質問する力をどうやってつけるか?というところが主題ではないので、これを求めている方は違う本をあたったらよいかと思います。
24 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
更新情報なし,
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レビュー対象商品: 質問する力 (単行本)
大前シリーズはほとんど読んでいますが、今回の評価は最悪でした。なぜなら、今までの著書の情報を編集して、「質問する力」と名前を付けただけだからです。 大前氏の著書は本質問題発見というテーマが多いですが、この本は、あまり「質問する力」というよりは、「大前研一なんでだろう特集」と名付けた方がいいかもしれません。 特に、教育論、アニメ、シンガポールについての記述は以前の著書と全く変わりません。
32 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
単なる社会評論,
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レビュー対象商品: 質問する力 (文春文庫) (文庫)
本書は、大前氏による、単なる社会評論である。質問力というタイトルの類書とは全く異なり、技術としての質問力に関する書ではない。好意的に解釈しても、マスコミ情報に対して『疑問』を持てというのが、全ての評論に共通するテーマだろう。しかし、それは、技術としての質問力とは無関係である。したがって、タイトルと内容が一致しない書である。もしかして、だから、タイトルを『質問力』とせずに、『質問する力』と少し変えたのだろうか。
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