皮膚とは極めて日常的なものである。
「今日はお化粧ののりが悪いわ」と言っている女性ならずとも、誰しも自分の皮膚は毎日見ている。
パソコンのキーボードを叩いているとき、目に入るのは手の甲の皮膚。自分の皮膚を見ない日など、一日もない。
にもかかわらず、その「皮膚」の働きについては、驚くほど何も分かっていなかったのだ!
皮膚は単なる「包み紙」ではなく、感覚器であり免疫系であり、今まで漠然と考えられていた以上に、人体にとって非常に重要な働きをしているらしい。そういう、最新の皮膚科学の現在が、生き生きと語られている。実に面白い。
「虚実皮膜の間」と言われ、ただの「境い」でしかないかと思われていた皮膚が、本当は大いなる「実」であったらしい。「これ上なく見慣れたもの」が実は不思議の塊だった!ということを教えてくれる本。最初の部分は専門用語が頻出してちょっととっつきにくいが、お勧めです。