除湿運転は冷房運転より電気を多く消費する・・・確かにこれは、もっと広める
べき事実であろう。ただ、その1点を核に据え、150ページもの長文に仕立てあげ
られた本書には、一般読者の多くが数ページ目で飽きてしまうと思う。
それに、高気密高断熱住宅での除湿不足の問題や、シックハウス対策によるカビ
の増加などにまで、せっかく話を広げたのに、結局最後に示される結論部分で
は、冷房と除湿を交互に切り替えて運転するとよい等という、エアコンの使い方
に関する話のみに戻ってしまっている。これでは、世間に訴える力は弱いのでは
ないか。
このように一般向け書籍として売り出すより、詳細な実験データを付ける等して
学会や業界紙などに発表したほうがよかったような気がする。つまり、一般の
人々にエアコンの上手な使い方を指南するより、エアコンメーカーや住宅建築家
等に対してもっと湿気関連の諸問題を総合的に考えた製品を生み出すよう訴える
べきだと感じた。