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60 人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
マルクス自身によるマルクス入門,
By
レビュー対象商品: 賃労働と資本 (岩波文庫) (文庫)
マルクスには興味があるが「資本論」はちょっと、という方に本書をお勧めします。本書は「資本論」の20年も前に書かれたマルクス31歳の作品ですが、彼自身、経済学の初歩もわからない読者を想定して書いた、と言っていますし、分量的にも手軽で、入門書として最適だと思います。ところでマルクスは、自分はマルクス主義者ではない、と語ったことがあります。有名な唯物史観という考え方は実はエンゲルスのもので、必ずしもマルクスの思想ではない、と言われます。 エンゲルスの方法は、ブルジョア対プロレタリアートというマルクス主義の図式に見事に当てはまります。ところが、マルクスのほうはもっと振幅が大きくて、もしかすると自らの思想をくつがえしかねないような内容のものまで記してしまいますが彼は理念のために現実を歪めるようなヤワな思想家ではありません。とてもダイナミックに世界を見ることができた人だと思います。
33 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
今も何も変わっていない,
By しじみがい (奈良県生駒市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 賃労働と資本 (岩波文庫) (文庫)
本書で描かれる当時の構図と今のと基本は何も変わっていない。ただ,資本主義体制は転覆しかなかったんでなく,維持可能ないちいちの対策が発明され実行されて,続いているけど。特にフリーターやアントレプレナーに読んで欲しい。自分がしてること,したいこと何をすることなのか,考える礎になる。私は自営業者へと転向してしまったが。 『世界をゆるがした10日間』とあわせて読むと,当時の思いを感じながら熱く読める。共産党は出てこない,他のどれより優れたマルクス入門書,資本主義批評。 とにかく薄くてわかりやすい。
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
資本主義の根本的構造を解説するマルクスの最良入門書,
By 非マルクス主義者 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 賃労働と資本 (岩波文庫) (文庫)
本書はマルクスの思想を理解する上で最もよい入門書である。本書では、資本と労働者の関係を明晰に論じている。本書の内容には共産党という言葉は一切出てこない。ライン新聞に労働者向けのものとして書かれたものだが、率直に言って労働者が本書の内容を完全に理解できるとは考えにくい。しかし、間違いなく社会科学を研究するだけでなく、その他の学問を研究するときには是非とも読んでおくべき一冊であろう。本書は資本論の内容をギュッっと凝縮して(細かい点は省いて)あるので、資本論を読んだ後に本書を読むと「マルクスってすごい」という感慨を覚えるに違いない。 途中、p50で「生産費」の使い方を間違えている(単にコストという意味で使用している)が、これは労働者に理解させやくする為にわざとしたのだろう。本書の内容は以下の点に集約できる。 1労賃とは何か、それはいかにして決定されるのか 2資本とはなにか 3相対的剰余価値(序文) 4労働者は相対的に、そして絶対的に困窮する これ以外にも細かい点として利潤率の傾向的低下(言葉は出ていないが結局は言及しているのと同じこと)などを明らかにし、植民地への帝国主義的進出に関する一定の説得的な説明を与えることも可能となる。 マルクスと聞いてソ連の・・・等を連想するのは偏見に過ぎない。彼の思考した国家(世界という言葉のほうが最終的には正しい)は、かような物ではなかった。あくまでレーニン(本当はマルクス的な世界を志向していたのだが)、スターリンがソ連を作ってしまったに過ぎないのだ。 現代はネオリベラリズムの台頭の中でマルクスが読み直されているが、いきなり資本論などを読む前に本書で概観を掴んでおく事を強く勧める。
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