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貯蓄率ゼロ経済―円安・インフレ・高金利時代がやってくる (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫 ブルー は 13-1)
 
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貯蓄率ゼロ経済―円安・インフレ・高金利時代がやってくる (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫 ブルー は 13-1) [文庫]

櫨 浩一
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

貯蓄率は高齢化の経済への影響を映し出す鏡だ。2020年には日本の貯蓄率はゼロとなる。その時、日本経済に何が起こるのか? 「貯蓄」という新鮮な視点から日本経済の長期的な構造変化を跡づけ、未来を描き出す!

内容(「BOOK」データベースより)

かつてダントツを誇った日本の家計貯蓄率が高齢化で急低下し、2020年にはゼロに―。「貯蓄率ゼロ」の世界では、これまでの常識は通用しない。「貯蓄」という視点からこそ見えてくる日本経済の未来。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 301ページ
  • 出版社: 日本経済新聞出版社 (2011/10/4)
  • ISBN-10: 4532196086
  • ISBN-13: 978-4532196080
  • 発売日: 2011/10/4
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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By Max-T トップ1000レビュアー
形式:文庫
2006年に出版された本だが、今年10月に文庫本版が出たので書店で手にした。著者はニッセイ基礎研究所のチーフ・エコノミストである。
内容、メッセージはとてもわかり易く明解。その通りになるかどうかは疑問、異論もあるが、日本経済の10年後の起こり得そうなシナリオを提示している。そのメッセージを要約すると以下の通り。

日本の家計の貯蓄率は80年代までは高かったが、90年代以降趨勢的な低下を辿っている(家計調査と国民所得統計が示す家計貯蓄率は、水準も傾向も乖離しており、それについては幾つかの理由があるが、マクロ経済的には国民所得統計の示す低下傾向の妥当性を著者は重視しているようだ)。

2000年代には企業部門の貯蓄・投資バランスが、それまでの投資超過から貯蓄超過に変わった結果、家計貯蓄の低下にもかかわらず、膨大な国債の発行が低金利で消化されてきたが、この企業部門の貯蓄超過というやや異常な事態は長期的には持続しない。

家計貯蓄率は今後趨勢的に日本の高齢化により低下し、現役世代のプラスの貯蓄と引退世代のマイナスの貯蓄が均衡する貯蓄ゼロ時代が到来する。ニッケイ基礎研究所の試算では2018年にはそうした貯蓄ゼロ時代が到来する。

その結果、経常収支黒字、ディスインフレあるいはデフレ、低金利、円高という80年代以降の傾向は全部逆転し、経常収支赤字、インフレ、高金利、円安が日本経済の新たな基調となるだろう。

ざっと以上の変化の到来が提示されている。その論理は、「経常収支=国内の貯蓄・投資バランス」、並びに「企業部門、家計部門、政府部門、海外部門の貯蓄・投資バランスは合計するとゼロになる」という恒等式をベースに展開している。

もちろん著者が語る「経常収支赤字、インフレ、高金利、円安基調への転換」は、それ自体では望ましい拡大再生産への転換を意味しない。たとえるなら、低血圧症の人が高血圧体質に転換するようなもので、そのこと自体は別の一連の諸問題に転換するだけだ。ベターな高齢化社会を実現するための政策的処方箋は4章、5章に書かれている。

日本経済の長期的な基調転換を考える上で必読の1冊と思う。
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By 上杉
形式:単行本
経済や市場を真剣に考える人なら、高齢化等により貯蓄率が

低下すると思い至るだろう。しかしその時どうなるか?

いろいろな前提がありすぎて、詰めて考え難いのが現実。

その問題に、ズバリ答えている。面白くてためになる。

ただし本書が実現するのが2050年か2020年かで、

私たちの行動は全く違う。時間軸をしっかり考えながら

読むと大いに啓発されるだろう。

また前提がずれれば別の結果になる点も留意すべきである。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ライフスタイルや消費性向の変化により貯蓄率が低下する話かと思って読み始めたが,実にシリアスな問題であった.

少子化,団塊の世代リタイヤにより,これまで高いとされてきた日本の貯蓄率は確実に低下する.壮年期の蓄えによってを過ごそうという老年期の人々が増え,またサービスの提供側の人狽ェ減り,サービスの単価の高騰が予想される.その結果,日本全体で企業が設備投資に回せる資金が枯渇し,生産活動の低下をもたらし,経常収支と財政の双子の赤字をもたらし,さらには円安に陥るとともに金利が上昇する.そこまでの論理に破綻は見出せないように思う.

これまでの,設備投資の大きさによって経済の動きを計るような人々,いや豊かな日々の生活に慣れきった我々にとって,恐ろしい社会となるように思える.

一生懸命働いて貯蓄したところで,目減りは避けられないという事実は,年金の問題で薄々は感じてはいたが,本書のように喝破されるとかえって心地良い.

解決手段としては,老年期の人々の勤労であったり,ワークシェアリング的な方法,雇用の流動化などが挙げられているが,勤労構造の変化から入らねばならないということもわかる.

一度読んでおいて損は無い.
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