Would you like to see this page in English? Click here.

この商品をお持ちですか? マーケットプレイスに出品する
貨幣システムの世界史―「非対称性」をよむ (世界歴史選書)
 
イメージを拡大
 

貨幣システムの世界史―「非対称性」をよむ (世界歴史選書) [単行本]

黒田 明伸
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

出品者からお求めいただけます。



キャンペーンおよび追加情報



商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

本国をはるか離れた中東で流通したオーストリア銀貨.環シナ海世界で広く使用された銅銭.超零細通貨,モルディブ産の貝貨….貨幣と市場の歴史は,謎にみちている.その複雑で多層的な世界を〈非対称性〉という概念を手がかりによみとき,世界史のなかの貨幣現象を根本的にとらえなおす.古代から現代まで,グローバルな視野のもとに提示される,新しい貨幣論.

内容(「BOOK」データベースより)

本国をはるか離れた中東地域で、二〇世紀初頭まで流通したオーストリアのマリア・テレジア銀貨。製造コストが額面よりも高い銅銭を発行し、しばしば「良貨が悪貨を駆逐する」事態をつくりあげた中華帝国。インドで流通した桁はずれの零細通貨、モルディヴ産貝貨…。日々の営みに欠かすことのできない貨幣。しかし、その歴史はいまだ謎に満ちており、「貨幣とは何か」という問いは、わたしたちを惹きつけてやまない。貨幣と市場の複雑で多層的な世界を「非対称性」という概念を手がかりによみとき、世界史のなかの貨幣現象を根本的にとらえなおす。古代から現代まで、グローバルな視野のもとに提示される、新しい歴史=貨幣論。

登録情報

  • 単行本: 245ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2003/1/28)
  • ISBN-10: 4000268414
  • ISBN-13: 978-4000268417
  • 発売日: 2003/1/28
  • 商品の寸法: 19.5 x 14 x 2.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 304,905位 (本のベストセラーを見る)
  •  カタログ情報、または画像について報告

  • 目次を見る

この商品を見た後に買っているのは?


この商品につけられているタグ

 (詳細)
タグをクリックすると、タグがつけられた商品、タグをつけた人が表示されます。※タグは初期設定で公開になっています。詳しくはこちら
 

 

カスタマーレビュー

最も参考になったカスタマーレビュー
20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 世の中に「貨幣論」と名の付いた本はたくさんあるが、本書は手堅い実証研究で知られる歴史家によって書かれたものだけあって、近世のマリア・テレジア銀貨から古代中国の紙幣まで世界史に関する該博な知識を駆使し、「貨幣」あるいは「信用」システムのあり方が「市場経済」のあり方をいかに規定しているか、ということを大胆な類型化で明らかにしようとしている。

 本書の重要なキーワードは「貨幣の非対称性」だ。なかでも重要なのは、現地での農作物の取引に用いられ、したがって季節によって大きな重要な変動が生じる「現地通貨」と、地域間・国家間の決済に使われた「決済通貨」という二つの通貨の「非対称性」である。すなわち、もともとこの二つの通貨の間には兌換性が存在しなかったのだが、これに対しては地域によって二つの異なる対応がとられた。一つは、商人間の債務の多角的な決済でできるだけ現地通貨の仕様を省略しようとするもので、イングランドなどヨーロッパの国家の歩んだ道がこれにあたる。もう一つは、個々の商人が債務の決済関係に裏づけされない、ただの「紙切れ(「銭票」)」を地域限定の「紙幣」として流通させ、「現地通貨」の需要の変動に柔軟に対応していくという、伝統中国でみられた道であった。

 前者は、国家などの債務の履行を強制する強い機関に支えられ、やがては中央銀行を中心とした一国一通貨的な国民国家のシステムへと統合されていく契機を持ったが、後者の場合、むしろ各地域ごとの現地通貨のバラバラな体系がかなり後まで残される傾向があった。つまり、地域ごとの貨幣システムの違いは、その地域の市場経済システムのあり方までも規定していた、という壮大な仮説が最後に提起されるのだ。このように、非常にコンパクトだけれど、その中に大胆な試みを秘めた野心作だといえるだろう。

このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yjisan
形式:単行本
貨幣理論というと、抽象的なモデルを設定して演繹的に議論する傾向が強い。近年は複雑系の概念も取り入れ、ますます難解になってきている。本書は冒頭で近代経済学の主要学説である貨幣数量説を真っ向から否定し、徹頭徹尾、具体的な貨幣使用の事例で押しまくる。しかも空間的には中国、日本、インド、アフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカと、まさしく全世界を対象とし、時代的には古代から20世紀までをもカバーする。その浩瀚な学識には圧倒されるしかない。

ただ、貨幣が流通する根拠は、国家権力でも素材価値でもなく、自律的な「支払協同体」である、という氏が本書の中で繰り返す主張は、刺激的ではあるが、議論としてはやや掘り下げ不足に思える。本書を熟読しても、「支払協同体」の内実が今ひとつ見えてこないからだ。「支払共同体」ではなく「支払協同体」としたのは、強制力を持った閉鎖的な団体ではないことを強調するためなのだろうが、ネーミングからして分かりづらい点は否めない。「手交貨幣」を独自に創造し、これを「現地通貨」として受領する地理的・集団的範囲とのことだが、その「範囲」がどのような条件に規定されているのかが問われなければならないのではなかろうか。「空間的に無限ではない」という説明だけでは曖昧すぎる。

この「支払協同体」という概念に固執したがために、「黒田説は国家を軽視している」などといった非生産的な批判を呼び寄せてしまったという問題も大きい。低額貨幣の非還流性など、空理空論を弄んでいると見落としがちな重要な事実を幾つも指摘しているのに、そちらが論点とならず、「自発的合意」=「国家を相対化」という部分ばかりがクローズアップされるのは不幸なことである。

あと氏の専門が中国であり、氏の経済論が「貨幣経済が深く浸透していた中国で資本主義が発展しなかったのは何故か」という問題関心から出発しているので、知らず知らずのうちに「中国特殊論」的なものになってしまっている。日本と西欧の親近性、そして中国と日欧の相違を説くという構図そのものは、ある意味で非常に古典的なものである。氏の類型論は確かに分かりやすいが、ここまで中国の異質性を喧伝するのは妥当か、という疑問もないではない。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アジアの息吹 トップ1000レビュアー
形式:単行本
私たちが考える、ある貨幣が信用を得て流通する根拠とは、以下のようなものだろう。1国家や政府などの信用の裏付けがある(たとえば日本が保証する日銀券)、2その貨幣そのものに価値がある。(たとえば金貨や銀貨)

しかし貨幣が流通するシステムはそれだけではないと主張するのが本書だ。貨幣は流通しているという事実、流通回路そのものがその根拠となりうるのだという。

そしてその回路が変われば、それどころか回路の中でさえ貨幣の価値は同一ではない。そんな複雑な貨幣の謎を非対称性というキーワードで読んでいく、意欲的な書である。

このレビューは参考になりましたか?

クチコミ

クチコミは、商品やカテゴリー、トピックについて他のお客様と語り合う場です。お買いものに役立つ情報交換ができます。
この商品のクチコミ一覧
内容・タイトル 返答 最新の投稿
まだクチコミはありません

複数のお客様との意見交換を通じて、お買い物にお役立てください。
新しいクチコミを作成する
タイトル:
最初の投稿:
サインインが必要です
 

クチコミを検索
すべてのクチコミを検索
   
関連するクチコミ一覧


リストマニア

リストを作成

関連商品を探す


同じキーワードの商品を探す









この本は、それぞれの上記のテーマに含まれています。

フィードバック