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本書は、古代の富本銭の性格や和同開珎の手本となった唐銭の問題、中世の大量の宋銭の輸入と流通、中世末から近世初めにかけて大量に流出して世界史を動かした日本銀、近世の銅銭輸出と田沼意次の貨幣政策、開国と金流出の問題、と、貨幣の大きな流れを見ることによって、「歴史の大きな流れや、日本史と世界史のダイナミックなつながり」を鮮やかに描き出している。はしがきにあるように、このような通史は日本史家、古銭家、考古学者の、それぞれの成果を取り込んで初めて書くことができるものであろう。
本書は一般向けの書物ではあるが、もちろん最新の研究成果の裏付けを持っており、読みやすい文章と豊富な貨幣の図版によって、「貨幣」という国境を超えて流通するモノを通して語る歴史の面白さを再発見させてくれる。歴史に興味のある人と古銭のコレクターの双方に、ぜひ一読を勧めたい。
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