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貧困化するホワイトカラー (ちくま新書)
 
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貧困化するホワイトカラー (ちくま新書) [新書]

森岡 孝二
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 798 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

二〇〇八年から始まる恐慌のあおりを受けて、派遣社員の大量解雇など、雇用情勢は非常に悪化している。もはやホワイトカラーが勝ち組であるといった風潮は存在しない。非正規化、過重労働、成果主義といった圧力が重くのしかかり、ついには死に至ることもある。そのような日本のホワイトカラーの働き方・働かせ方に切り込み、その困難の背景と原因を探る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

森岡 孝二
1944年生まれ。香川大学経済学部卒業、京都大学大学院博士課程進学。現在、関西大学経済学部教授。専門は、株式会社論、企業社会論、労働時間論。株主オンブズマン代表も務め、企業の違法行為の是正に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 253ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2009/05)
  • ISBN-10: 4480064893
  • ISBN-13: 978-4480064899
  • 発売日: 2009/05
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 佐倉ごるふ トップ1000レビュアー
形式:新書
本書は、一歩先んじて、企業と労働者、とりわけ、ホワイトカラー
受難の時代が始まった米国の実情分析に始まり、わが国の雇用、労働の
悲惨な現状を深く、しかも、広く分析して、崩壊した中流階層の今後の
行く末と労働を考察した力作です。

本書には、米国の悲惨な実態、そしてわが国の長時間労働、名ばかり管理職、
過労死、派遣義理、正規社員なのにリストラ、雇用調整、実態は男女差別が
依然として普通に存在する企業労働環境などを、豊富な文献、研究、引用、
統計を駆使して、その実像を浮き彫りにしていますが、ここまでさまざまな
テーマを見せ付けられると、「いったい、働くとはどういうことなのか」を
新ためて考えさせられてしまう。

少なくとも、生まれてきて今日まで、私から見えている範囲の社会制度で
は、企業組織と個人は雇用関係を築き、ある意味、企業は個人を取り込んで、
企業の戦略、「人財」としての貴重な経営資源であり、一方、個人からすれば
一定の給与を「保証」され、組織の一員として自己実現と組織への貢献という
いわば両者のよい相互作用の関係で、社会はなりたっていた「はず」でした。

しかし、もうそういう古きよき状況は崩壊し、一度崩壊したシステムは、
おそらくまったく同じ状態に回帰することはない。

であれば、悲惨な事例があちこちに散見され、下流転落し、生き死にのレベルで
人生が脅かされる状態にある、この世界、日本というシステムで、いったい
我々個人はいかにして、経済の中で、金銭を得、仕事を行い、生活をして
いけばいいのか?

本書を読み、完全に破壊された、「つつましい幸せ=中流生活」の喪失と
企業と個人との「人間的な関係」の消失、さらに、労働の社会のルールたる、
労働基準法や監督当局の崩壊の予感にまで踏み込み、これらを深く知るにつれ、
心の底から、そら恐ろしくもなり、かつ、人間の幸福とは一体何なのか?
そこまで、深く深く考えこんでしまいました。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
『労働を一般の商品と同様に自由な市場ルールにのみ委ねると、
労働者はまったく無権利で無保護な存在となり、ワーキングプアや過労死が生じて、
人間として当たり前の生活や健康を確保できなくなる恐れがあ」り(p.216)、
労働の「限度を超えた市場化は、企業という組織に不可欠な事業活動の共同性と持続性を
容易に掘り崩してしまう」(p.222)
という著者の指摘に、被用者のみならず経営者も政治家も官僚も傾聴すべきである。

ホワイトカラー・エグゼンプションにしても、
ことこの問題に関しては経営者の幇間のようだった小嶌典明氏の近著とは対照的に、
森岡氏は経団連の欺瞞を痛烈に暴き立てる。

八代尚宏氏の「格差是正には正社員の給与を下げればよい」
(このように自らはぬくぬくとした場所にいながら、
「中」と「下」のゼロサムゲームに持ち込もうとするのは彼らの常套手段である)だの、
奥谷禮子ザ・アール社長の「過労死は自己責任。労基署も不要」
という常軌を逸した暴論についても問題点をきっちり指摘されている。

「雇用の非正規化や不安定化は政治災害であって自然災害ではない」(pp.223−224)。
であるならば、災害を食い止め復旧するための有効な手段は我々の手の内にある。

迫り来る政権選択選挙において、
有権者の最大多数派である給与所得者が如何なる行動を取るべきか、最早多言を要すまい。
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14 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By be3osaka トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
このテーマの第一人者といえる著者の手になるだけに正社員切りが現実のものとなっていることが見事に証明されています。グローバル化のなかでこうした現象もやむをえないという意見もかなりあるのですが、著者はこれは財界と政府が一体となって作った「人為的な流れ」であることを詳しくかつわかりやすく述べています。また過密、過重な労働により死に至った事例がわかりやすく紹介されておりクビにならないとしても「地獄」ともいえる実態があると告発しています。ホワイトカラーである人、その家族である人が読めばきっと働き方(働かせ方)について考えるきっかけになるはずです。
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